平安城武蔵石正俊

平安城武蔵石正俊
– Heianjo Musashi Ishi Masatoshi –
 
 
正俊は紀州石堂出身の刀工で慶安頃(1648年)に京都へ移住し、銘を紀州正俊から石堂右近正俊と変え「京石堂」の礎を築きました。
門下には弟の正忠や助光、助利などがおり、当時全国へ散らばった石堂鍛冶と同様に、斬新な備前伝で人気を博しました。
映り立つ地鉄に互ノ目丁子を巧みに焼くその技量は頗る高く、二尺五寸余の正保元年年紀入りの刀が重要刀剣指定を受けています。
 
この脇指は杢目肌が緻密に錬られて詰んだ精良なる地鉄に淡く映りが立ち、匂口明るく冴えた互ノ目主体の丁字を焼き上げており、一文字派を思わせる古雅な雰囲気漂う丁字に加え、蛙子や兼房乱れ風の丸みや角みを帯びた大きな互ノ目丁字が一面に暴れ、刃中には足が入り、見事な砂流も看守されます。鋩子は直ぐに先掃き掛け短く返っています。
総じて作品の出来頗る良く、美術刀剣として価値高い一刀です。
一昔前ならこの価格で手に入れることはできなかった逸品を、今の時期だからこそ是非コレクションにお加え下さい。
 
裸身重量652グラム。

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