土佐住瑞龍子貞弘造之 昭和六十一年七月日 – Tosa ju Zuiryushi Sadahiro –


土佐住瑞龍子貞弘造之 昭和六十一年七月日
– Tosa ju Zuiryushi Sadahiro –
 
 
南国高知の名工、岩本貞弘。島根にその人ありと知られた川島忠善(号 瑞雲子)に学び、陸軍受命刀工として槌を振った山村善貞の門人で、荒々しく沸づいた作風を得意とし、左行秀写しを鍛えさせると現代随一と言わしめました。
 
この刀は元先の幅差開き、中切先、反りが浅めの寛文新刀体配で、小板目肌よく練れて詰み、地沸付き、刃文は鎬に迫る程広く、荒々しい大粒の沸で互ノ目と互ノ目丁字を焼き上げています。
 
刃中には金筋や荒々しい砂流も看取され、帽子は表裏共に直ぐに丸く返り、一際明るい金筋を刃縁に焼き上げ、上述の通り、左行秀写しを得意とした貞弘の本領を遺憾なく発揮した、まさに沸の妙味と呼べる出来口を示しており、一本鑢で丁寧に仕立てられた茎には、流暢なる銘字が入念に刻されています。
 
附属の拵は頑強なる茶石目塗り鞘で、柄巻には茶漆が施され、武辺者がいかにも好みそうな質実剛健な拵となっています。
 
反りが浅めで元先の差が開いた、寛文新刀体配の刀は、通常イメージする日本刀らしさに欠けるように受け取られがちですが、実は居合や武用刀としては非常に有利な姿であり、手持ちも軽く感じられ、斬撃に於いては切先の振り遅れをカバーするので断然良く斬れ、また、居合の抜付に於いても扱い易く、スピードある抜付を実現してくれることを、今の居合・抜刀を嗜む方々はあまりご存知ではありません。
本刀は手元重心であるため、実重量よりも手持ちが軽く感じられるバランスの良い一刀で、真摯に居合を稽古される方にはうってつけの良刀です。柄にガタツキも無く、即武用刀として御愛用頂けます。
当店にて研ぎ上げました本刀の地刃の妙味とその刃味を存分にお楽しみ下さい。
 
裸身重量734グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1083グラム。
 
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