無銘(平高田) 皆焼刃見事な一刀

無銘(平高田) 皆焼刃見事な一刀
無銘(平高田)
– Mumei(Taira Takada) –
 
豊州高田派は、豊後国高田地区(現大分市鶴崎近辺)で栄えた刀工一派で、古刀期の作に平姓を銘切るものが多いことから、それらを平高田と称し、新刀期以降は藤原姓を銘切るようになったことから、藤原高田と汎称します。古来より実用刀としての評価が高い一派で、武用刀として数多の武将に愛用されました。
 
この刀は日本美術刀剣保存協会に於いて平長盛と極められた一刀で、特筆すべき鍛錬疵は無く、大磨上ながらも元先の差が開いた上品な姿で、匂口は深く、小乱れとなり、物打より先は皆焼となった覇気ある作品です。
 
裸身重量757グラム。

無銘(平長盛)

無銘(平長盛)
無銘(平長盛)
– Mumei(Taira Nagamori) –
 
豊州高田派は、豊後国高田地区(現大分市鶴崎近辺)で栄えた刀工一派で、古刀期の作に平姓を銘切るものが多いことから、それらを平高田と称し、新刀期以降は藤原姓を銘切るようになったことから、藤原高田と汎称します。
古来より実用刀としての評価が高い一派で武用刀として数多の武将に愛用されました。中でも長盛は高田派屈指の名工で、末備前上工の作に紛う見事な作品を遺しており、それらは重要刀剣にも指定されています。
 
この刀は日本美術刀剣保存協会に於いて平長盛と極められた一刀です。緻密に練られた板目肌が上品に肌立っており、匂口明るく、乱れに高低を持たせて腰が開いた感じの互ノ目丁子乱れを見事に焼き上げた傑作。
現状では切先付近に一部錆が見受けられますが、地刃の観賞には支障ありません。しかしながらこれだけ出来が良い一刀ですから、現状のままご所持になるなんて手はございません。然るべき上手な研磨をかけて頂き、現行の保存審査を御受審頂いた上で、後世まで大切に伝え遺して頂きたいとの思いから、研磨代等工作代を考慮致しました価格で御案内差し上げます次第です。
 
つきましては試斬抜刀術の稽古にお使いになられる目的で、この刀をお求めになられる方への販売はご遠慮申し上げます。美術鑑賞刀として大切に御所持下さる方からのお申し込みを心よりお待ち致しております。
尚、附属の拵の鞘に割れはございませんが、刃方の塗りが一部、鞘の合わせ目に沿って筋状に割れている箇所があります。※あくまで漆の塗りのみの皹割れです。
 
裸身重量816グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1,105グラム。

刀 高田住貞行

刀 高田住貞行

刀 高田住貞行

http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/599/00.html

 

豊州高田派は、豊後国高田地区(現大分市鶴崎近辺)で栄えた刀工一派で、筑前左文字系の友行を祖とします。古刀期の作に平姓を銘切るものが多いことから、それらを平高田と称し、新刀期以降は藤原姓を銘切るようになったことから、藤原高田と汎称します。古来より実用刀としての評価が高い一派で武用刀として数多の武将に愛用されました。
作域は広く、相州伝や美濃伝、匂い本位の備前伝など多彩にこなします。

この刀は元先の差が開いた優しい姿に、直刃を焼いた作品で、一見単調な直刃に見えるも、刃縁に細かな働きが見られ、刃縁よく沸づき、長い金筋を携えた魅力ある出来口を示しており、手持ちバランスも好ましく、居合等片手での操作に真向きの良刀です。

附属する拵の鞘は痛み少なくコンディション良好。鞘等の消耗品は年々その姿を消す一方ですので、本刀を居合のお稽古にお使いになられることを考えておられる方は、文化財保護の観点からも、新たに鞘を新調されてからお使い頂きますよう御協力をお願い致します。

裸身重量636グラム。  拵に納めて鞘を払った重量857グラム。

刀 無銘(平鎮教) ~名物、権藤鎮教の作者~

刀 無銘(平鎮教) ~名物、権藤鎮教の作者~

刀 無銘(平鎮教) - Mumei(Taira Shigenori) –

http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/593/00.html

 

平鎮教は天文頃に初代、天正頃に二代が活躍しています。本刀は代別には至っていませんが、日本美術刀剣保存協会による鎮教極めの一刀。
鎮教は黒田家の名物薙刀、権藤鎮教の作者としてその名を知られる豊後高田派の名工。
本刀は元先の差が開いた優雅な姿を杢目鍛えで鍛錬し、飛焼を交えた激しい乱れを元に焼き、上に行くにしたがって互ノ目丁子が大人しくなり、刃縁は地鉄に絡んで砂流や足、葉、蛇の目を交えた賑やか且つ古美な出来口となっています。
現状古研ぎでヒケあるも、地刃の観賞に支障はありませんが、再研磨で物打から帽子の下地を整えれば、更にキリッとした姿をお楽しみ頂ける事でしょう。
附属する拵の縁金具は吉久在銘で、花を題として纏められた上品な品です。

裸身重量726グラム。  拵に納めて鞘を払った重量959グラム。

短刀  高田住平守重

高田住平守重

短刀 高田住平守重

http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/tantou/152/00.html

 

日本刀銘鑑を紐解くと、高田派の守重は室町前期永享頃に一人、他に文明、永正、天文に同銘工が確認されます。本刀は天文頃の守重と鑑て良いかと個人的には考えますが、日本美術刀剣保存協会に於いては銘振りを疑問視する意見もあり、現時点では保存刀剣の合格基準には至りませんでした。

しかしながら破綻無く緻密に練られ、地景頻りに入って淡く小乱れ映り立つ杢目肌は見事であり、直刃調に細かな尖り刃を焼いた作風は、多くの高田派の作品に経眼されるところですので、銘への疑いを気にせず、上の出来でご判断下さればと思います。お求め易い価格を提示させていただきますので、刀身の出来を愛でて下さる目利きの方、この機会に是非ご検討下さい。

附属の拵は扇の的を題材にした縁頭に、江州の宗典分派と伝わる野村包教在銘の鐔がついており、柄巻きは縁頭の題材に合わせ、弓矢図の現代目貫を用い、近年に巻き直されています。
※お手をかけず地刃を御観賞頂ける状態ではありますが、棟角に何かを打ちつけたような跡が数箇所あります。

裸身重量266グラム。  拵に納めて鞘を払った重量480グラム。

 

脇指 豊後高田住藤原行光

脇指 豊後高田住藤原行光

豊後高田住藤原行光

http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/wakizashi/356/00.html

豊州高田派は、豊後国高田地区(現大分市鶴崎近辺)で栄えた刀工一派で、古刀期の作に平姓を銘切るものが多いことから、それらを平高田と称し、新刀期以降は藤原姓を銘切るようになったことから、藤原高田と汎称します。古来より実用刀としての評価が高い一派で武用刀として数多の武将に愛用されました。

この脇指は俗名を仲間勘左衛門と称した行光による、小板目杢交じりの地鉄に、小湾れ調子に互ノ目を交えた刃を焼いた作品。中心の状態も良く、力強く切られた銘の“豊”の第一角から二角にかけて、流暢に丸みを帯びた鏨使いが、子の行光(後熊本へ移住)と異なります。
行光は藤原高田一派の中でも名が通った刀工ではありますが、本刀には表裏に埋鉄があるため、入手しやすい御手頃な価格で御紹介致します。

附属の拵は近代に製作されたものですが、裏革の柄巻きは手にしっくりと馴染み、茶系の桜皮塗と茶蝋塗を塗り分けた粋な仕立てです。

裸身重量451グラム。  拵に納めて鞘を払った重量707グラム。