壊れるかもしれないとわかっていながら刀を研磨

研磨

テレビ番組の企画は突然やってきます。

今回は某実験番組からの依頼。

標的は相当硬いので、流石の日本刀も刃毀れを免れないと思われます。

刃毀れや折損の可能性がある収録に、思い入れある愛刀将平は使えません。

そこで急遽打卸の別の将平2振と将大1振を収録用に酷使することに決定。

酷使と言っても無駄に刃毀れをきたし、壊してしまうわけではありません。

実は今回使用するのは、将平刀匠と将大刀匠が実験的に鍛えた新たな鍛法による刀なのです。

テレビ収録での無茶振りをちょうど良い機会と考え、両者の刀を荒試しするというわけです。

 

折損することはないとは思いますが、私自身も初めて斬り込む対象物だけに、今回の荒試しデータには興味津々です。

 

しかしながら上述の通り、テレビ企画と言うのは突然依頼がやってきますので、日本刀が壊れる恐れある収録にも備え、常に5~6振は使える状態で置いておかなければ…

今回はそう言った刀の用意がなかったために、打卸を将平刀匠と僕とで研磨しています。

打卸に刃を付け、下地を整えるのは一苦労。写真は急刃をつけて刃線を整えた段階の打卸将平です。

願わくば内曇までかけたいところですが時間がありません。

本当は今日から東京入りの予定でしたが、研磨が間に合わないので一日ずらすことにしたものの、それでも間に合うかどうか。

全体を下地研磨から始めると、絶対に明々後日の収録に間に合わないため、裁断に使用する物打を中心に、刀身の半分から上だけを研いでいます。

 

平地と刃の部分だけで良いと言えば良いのですが、カメラアップにも耐えうるよう、いつも通りの丁寧な研磨で横手を立てて行きます。

また後程研磨過程を御紹介いたします。

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