修心館本部道場定例稽古(2016年8月18日)

20160818
何事も基礎が大切とは言われますが、居合も同じで初伝形の一本目がまともに出来ずして居合を極めることなどできません。

近頃の門弟の動きを見るに、根本ができていないように感じられるため、形稽古は行わず、ただひたすら基本のみを稽古させました。

納刀時の刀の棟を載せる腕の位置。
納刀時の身体捌き。
大血振りの意味と確認稽古。
影抜き確認稽古。

上記四つのみに絞り稽古させました。

各連盟での英信流演武を見るに、大血振りの意味と所作が出来ている人は皆無と言って良いでしょう。
皆一様に手首で刀を捻る。腕を横に持っていく意味も理解できていない。それどころか腕をさっと丸く動かすだけ。
真向に振り下ろしたら後は単なる残心だと勘違いしていてはいけません。

形の所作にはそれぞれ意味があり、稽古課題が秘められているものです。

上に掲げた写真は大血振りでの所作を二人一組で確認稽古させているものです。
この写真一枚を見て、何を稽古しているのか悟れた人は武術的鑑識力が高い方と言えますが、「?」と思われた方は居合の理念を全く理解できていない方と言えましょう。

大血振りがうまく決まれば… とても面白い現象が起きます。
これを世間一般では合気と呼びますが、合気でもなんでもありません。いつも言うように単なる物理現象です。

敵は単独ではない。常に不利な条件下で稽古することこそ大切なのです。

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