京都建勲神社船岡大祭での奉納演武

昨日19日、京都にある建勲神社の船岡大祭にて修心流居合術兵法の奉納演武をさせていただきました。

打太刀を務める門弟が渋滞のため30分遅れたり、準備していた畳表を車に積み忘れてしまうなど、色々とアクシデントもありまして、一時はどうなることかと心配しましたが、無事奉納することができたことは何よりでした。

 

奉納演武には遠路より佐藤様御家族や門弟達、そして福島から藤安将平刀匠がお越し下さり、初の建勲神社での奉納演武御指名をお祝いくださいました。ありがとうございます。

 

肝心の演武に関しては、足場が悪い上に、苔に足をとられそうになったりと、板の間や畳の上での演武とはまた違うワイルドな経験を積むことができました。

信長公に対する奉納でしたので、舞台を挟んで後方の参拝者の皆様には、演武が見づらかったかもしれません。

 

来年は私が中心となり、古式砲術の演武を奉納させていただく予定ですので、皆様来年も是非おいで下さい。

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刀 関住福田兼丈作 ~町井勲監修 武用専一仕様 研磨・拵新調済み~

刀 関住福田兼丈作 ~町井勲監修 武用専一仕様 研磨・拵新調済み~

刀 関住福田兼丈作

http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/546/00.html

 

本名、福田丈太郎。戦前戦中に活躍した関の刀匠です。

この刀は洋鉄丸鍛工法にて鍛造された品で、関刃物工業組合による検査合格刻印(桜に昭)が指表銘上に刻されています。
現在無知識な登録審査員によって、刻印ある刀を登録対象としない風潮にありますので、こうした刻印入りの刀は貴重な存在となっています。

折り返し鍛錬(古式鍛錬法)にて鍛造された刀には、刃がらみが出たりと、使用上において敬遠される疵がつきものですが、この刀の場合は疵が出ないため、刃がらみが生み出す刃毀れ等を心配することなく、試斬稽古に存分にご使用いただけます。

附属の拵は当店々主である町井勲監修による武用拵で、柄は親鮫をぐるっと一枚腹合着にした贅沢品。柄糸は上品な正絹藤色柄糸にて武用に適した諸捻りで巻き上げました。研磨に関しては細名倉砥までかけた段階でコピー用紙がすっと切れるか確認するよう担当研師に指示しましたので、居合、試斬稽古に存分にお使いいただける仕上がりにしております。
届いてすぐに使える武用刀をお求めの方、是非この一刀をご検討ください。

裸身重量769グラム。 拵に納めて鞘を払った重量1,099グラム。

刀 無銘 ~拵新調済み~

刀 無銘 ~拵新調済み~

刀 無銘 ~拵新調済み~

http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/544/00.html

 

杢目肌、鎬地と刃縁柾がかり少しく肌立つ。匂口明るめの小沸本位の互ノ目乱れを概ね三つ一組に焼き上げ、刃縁盛んに砂流かかり、金筋交える。

附属の拵は新調したばかりで一切のガタツキ無く、武用刀として存分にお稽古にご使用頂ける状態です。縁頭と目貫は気が利いた現代金具を用い、鐔は江戸期の本歌を装着。柄は親鮫を一枚ぐるっと巻いた贅沢な腹合着に、柄巻きは黒正絹柄糸にて上品な撮み巻きで仕上げました。
刃長短めではありますが、しっかりと身幅、重ねがあり、手持ち重量もしっかりとした一刀です。少年用または短めの武用刀をお探しの方にお薦め致します。

裸身重量621グラム。 拵に納めて鞘を払った重量946グラム。

備州長船住祐定 天正三年八月日

備州長船住祐定 天正三年八月日

備州長船住祐定 天正三年八月日

http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/543/00.html

 

末備前を代表する刀工祐定。同名工が多数居り、江戸期に入っても脈々とその名と技術は受け継がれました。

この刀は、指表の杢目肌がきめ細かく美しく、刃文の構成は互ノ目丁子を三個一組に焼き上げ、乱れの谷に太い足が入り、金筋入り、砂流がかかるなど、刃中の働きも豊富に見られ、貝交じりの豪華絢爛な若狭塗鞘が目を惹く拵が附属しています。

お値段もお求め安い価格で設定致しましたので、これから刀剣趣味を始められる方、変わり塗り鞘の拵入りの一刀をお探しの方にお薦め致します。

裸身重量557グラム。 拵に納めて鞘を払った重量819グラム。

修心流居合術兵法

修心流居合術兵法の居合形をいくつか御紹介致します。

術理解説など詳細な部分につきましては、秘匿とするため割愛しておりますが、当流にご興味をお持ち頂ければ幸いに存じます。

修心流居合術兵法の名を広く知って頂きたいので、皆様のSNSにてこの動画を御紹介頂ければ大変嬉しく存じます。

刀 無銘(末手掻) ~現代刀並みに見幅広く重ね厚い健全無比なる一刀~

刀 無銘(末手掻) ~現代刀並みに見幅広く重ね厚い健全無比なる一刀~

刀 無銘(末手掻) ~現代刀並みに見幅広く重ね厚い健全無比なる一刀~

http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/542/00.html

 

大和五派の一つ手掻派は、奈良東大寺の西の正門である輾磑門(てんがいもん)の門前に住して東大寺に従属していたことから、手掻と呼称されています。大和五派の中でも最も規模が大きく、鎌倉期から室町期に渡っておおいに栄え、技量が安定していることでも著名であり、その名跡は手貝町、包永町などの地名として今なお残っています。
手掻派の始祖は鎌倉時代中期の正応(1288)頃の包永と言われ、同工の作として名高いものに、名物『児手柏』(大正十二年の関東大震災で焼失)や岩崎家所蔵品の国宝、他に重要文化財6口が知られていますが、これらの指定品は磨り上げられて茎尻に二字銘が残されたものであります。
手掻派の著名刀工としては、他に包吉、包清、包友、包利などがおり、正宗十哲の一人、兼氏(初銘包氏)も手掻派に属したと言われています。
また、包氏、包友、包吉は、後に美濃に移住し「包」の字を「兼」に改め、それぞれ兼氏、兼友、兼吉、と名乗ったと言われ、長く栄えた手掻派の中でも、南北朝時代迄の作を『手掻』、室町時代の作を『末手掻』と総称し、大和五派中でもっとも沸が強く、地鉄が冴えるのが特徴とされています。

末手掻と極められたこの刀は、身幅広く、重ねも厚く重厚で、切先延びごころの豪壮な体配を誇示しており、地鉄はよく練れて詰み、匂口は明るく冴え、中直刃調に小足頻りに入って小乱れを呈し、二重刃や打除を従え、刃縁にはやや大粒の沸が付き、それが所々で地に向かってこぼれるなど、豪壮な中に古雅な出来口を示した秀作で、疵欠点無く、頗る出来が良いうぶ買い口ならではの名品です。

現状でも地刃観賞にじゅうぶん耐えうる状態ではございますが、出来が良いだけに、余力ある方は是非とも上研磨を施し、更なる出来口の冴えをご堪能頂ければと思います。
※白鞘の表裏鳩目欠。

裸身重量857グラム。

刀 濃州関住兼一 ~室町時代後期永禄頃の美濃刀工~

刀 濃州関住兼一

刀 濃州関住兼一

http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/541/00.html

 

兼一は室町時代後期の永禄頃に美濃國で活躍した刀工です。

この刀は、切先延びた鋭い姿に杢目肌練れてよく肌立ち、刃縁に映りごころが見られ、匂口明るく冴えた互ノ目乱れを焼き、尖りごころの刃交じり、刃中には金筋や稲妻が見られ、刃縁には砂流や乱れの谷を繋ぐように沸筋が連なり、帽子は激しく掃き掛けて沸付き、火炎となった迫力ある出来口です。

附属する黒塗鞘半太刀拵の縁頭には、唐草と菊紋があしらわれており、鞘の柏葉や石突金物には、赤銅地に波濤が丁寧に容彫されています。

内外共に認定書付きのうぶ在銘の末古刀の優品。お早めにお申し込みください。

裸身重量683グラム。 拵に納めて鞘を払った重量986グラム。

居合稽古に真剣を用いる不合理

各居合の連盟では昔から何故か不思議なことに

“○段以上は真剣使用。”

つまり高段者になると真剣で居合稽古をしなければならないという決まりがあります。

私は日本刀を保存愛護する側の人間ですので、常々この真剣を必ず使わなければならないという決まりに対しては嫌悪感しかありません。

これまでの私の経験から言わせて頂きますと、真剣を使って居合を稽古される場合は、形を一本~三本抜く度に油を引くのがベストであり、稽古終了後にしか油を引き換えないというのは、錆を招くため絶対に宜しくありません。

酷い方になると、稽古終了後も油を引き換えることをせず、そのために棟が発錆すると、今後はピカールや耐水ペーパー等で錆を摺り落とす方もおられます。

こうした現実を見聞きする度、私は現代居合に関して実に残念に思うのです。

武士の魂とまで言われた日本刀を、そんなぞんざいに扱って何が居合でしょう? 何が伝統文化の継承でしょうか? 日本刀を損なう稽古しか出来ないのであれば、居合や侍の真似事は即中止すべきです。

私が常々現代居合界に警鐘を鳴らすのは、こう言った無作法が当たり前としてまかり通っている点です。

物を斬る稽古であれば真剣は必要でしょうが、単に居合形を稽古するのであれば真剣は不要です。むしろ刃がついていないメッキ刀身の模擬刀の方が、安全且つ存分に稽古できます。

また、居合を嗜む者全てが経済的に恵まれた者ではありません。真剣を所持したくても買えない人もおられます。そう言う人は居合をしたらダメなのでしょうか? いえ、居合を学び、楽しむ権利はどなたにも平等にあります。高段者になったは良いが、真剣を買う余裕が無い人に、真剣使用を義務付けるのは酷な話だと考えます。

勿論、生活を切り詰めるなど何の努力も無く、お金がないないと言う人は論外です。

現代居合界はまともな刀剣取扱作法を身につけていない方々の集まり。表現がきついようですが、これは事実です。

私が英信流修業時代に通っていた道場の先生方も、約3時間の稽古の中で、油を引きかえる人は皆無に近い状態でした。時折油を引く姿があっても、それは刀身の保護が目的ではなく、納刀時の滑りを良くする為だけの行為でした。

そんな稽古をするものですから、館長はしょっちゅう刀を研ぎに出されていました。微々たるものとはいえ、着実に刀は痩せ、身幅が細くなっていきます。

 

修心流居合術兵法では斬り稽古以外での真剣使用は禁じています。稽古はあくまで技術向上が目的であって、道具自慢の場ではないのです。まともに真剣の手入も出来ない者が真剣を持つこと自体が間違いであり、手入作法すらまともに教えられない者が人の上に立って教えることもおかしいことなのです。

そもそも真剣と模擬刀、居合稽古に使って何の違いがありますか?

模擬刀だと振ったときに左右に刀身がぶれる… 等という人がおられますが、はっきりと言わせて頂くと、それはその人自身がヘタクソだからです。道具のせいにする前に、自身の技量を鑑み、技量不足を反省すべきです。

私は居合稽古に於いて模擬刀で不都合を感じたことはありません。技術があれば模擬刀ですら真剣のように見せることができるものと考えます。

しかし、居合形の撮影に於いては、不本意ながら真剣を使わざるをえない場面があります。模擬刀ではどうしても真剣に及ばない問題があるためです。

それは寄り。つまり刀身のアップ。地鉄や刃文はどうしても模擬刀では再現できません。それからもう一つ、刃を横に向けての刺突時に模擬刀と真剣の違いが明瞭に現れるので、こうした所作の撮影時も真剣を使わざるをえません。模擬刀では材質が柔らかいため、どうしても平に向けた刀身の先が上下に揺れるからです。それ以外では不憫を感じたことはありません。

真剣を使うか模擬刀を使うかは、単なる見栄とエゴであると私は考えています。

油を引き換える時間を惜しんで稽古に没頭したいのなら、真剣は使わず、錆の心配が不要な模擬刀を使うべし。

 

私が連盟のTOPなら、高段者は真剣使用と言う馬鹿げた決まりを即排し、段位とは別に“真剣使用許可”の審査を行います。

鯉口や鞘を削る事無く、正しく居合が出来る者、刀を錆びさせぬ正しい知識を持ち合わせる者だけが、希望するなら真剣で稽古しても良いというものに変えるわけです。

 

今一度居合を嗜む方々に問います。

貴方はまともな刀剣取扱作法(手入作法含)が出来ますか?

貴方は鞘や鯉口を削ってはいませんか?

必要以上に刀身にヒケをつけていませんか?

 

上記一つでも該当するなら、あなた自身の身の安全と刀剣保護のために、即真剣の使用をおやめになってください。

居合稽古は模擬刀で

修心館 東京道場

一昨日、昨日と、二日に渡って東京道場に指導に伺いました。

東京都内は稽古場賃料も馬鹿になりませんが、私を応援して下さる剣友が、格安にて稽古場を提供してくださっています。本当にありがたいことです。

場所は雪が谷大塚駅から150メートルと言う好立地で、すぐ隣にはスーパーやコンビニ、居酒屋や焼肉食べ放題の店もあり、お昼には門弟達とコンビニでお弁当を買い、歓談しながら楽しく昼食を共に摂っています。

関西と東京という距離的な問題もあり、現在のところは月に一回、朝10時から夕方の5時まで、昼食時間や小休憩時間を除いてみっちり6時間の直伝稽古を行っています。

稽古時間が長いものですから、相当疲れるのではないかと思われるかもしれませんが、集中して楽しく稽古していると、時間が過ぎるのはあっという間です。稽古後の打ち上げもまた楽しみの一つで、近頃は私の独断で食べ放題焼肉がここのところ続いています(笑

武道、武術をする人のイメージとしては、いかついとか、目つきが鋭いなどといった、ちょっと怖いイメージがあるかもしれませんが、修心館の門弟達は、本部道場、支部道場含め、全員が極々普通の人ばかり。むしろほのぼのとした一見力的には頼りなさげな印象の者が多く、これから修心流に入門を検討されている方がおられましたら、対人関係などの問題については何も御心配は不要かと思います。

修心流の源流は無双直伝英信流町井派で、古武術としての居合には殺陣のような派手な動きや技はありませんが、実際に白刃を手に、命をかけて生き抜いてきた先人達の智慧と技術が濃縮されているだけあって、とても奥が深く、そう簡単に身につけることができない、即効性がないだけに、志半ばにして道場を去る方も残念ながらおられますが、古武術としての居合術の奥深さを知り、触れることができた方々は、尽きる事無く貪欲に更なる技術を求め、稽古に勤しんでいます。

今は少人数で活動している修心館東京道場。人数が少ない今だからこそ、私から直接手をとられて指導を受けることができる絶好の機会でもあります。修心流を始めるにあたっては、老若男女区切りはありません。修心流居合術兵法と言う旗の下、皆で楽しく居合術を稽古探求し、流派の活動にご賛同、ご協力頂ける方でしたらどなたでも喜んでお迎えいたします。

お気軽にお問い合わせください。修心館東京道場

修心流居合術兵法 セミナー

時折、個人指導やセミナーを依頼されることがあります。

基本的に門人以外には深いところまで詳しく伝授することはできませんが、修心流に興味を持ってくださった方々に対し、お教えしても良い範疇のものに限っては、セミナー(講習会)と言う形式で門弟外にも公開指導しています。

近頃は世界各地からのセミナー依頼の御相談を頂きますが、地域や治安問題、セミナー料金の折り合いがつかないなどが理由で、お断りさせていただくことが多いです。

私が湯水のようにお金を使える資産家であれば、安い料金でも喜んでセミナーを引き受けるのでしょうが、悲しいかな、未だ居合術の教授だけでは生計を立てることができない身です。更には子沢山の大家族ですから、毎月の生活費を稼ぐだけで精一杯。

とても交通費+α程の料金でセミナーをお引き受けすることなど叶いません。

また、現在のところ、セミナーをお引き受けする大前提としまして、修心流の支部を作りたい、修心流傘下で活動したいという方を対象にさせていただいております。

よく日本の武道好きな外国人の方で、あちこち方々の流派をかじられる方がおられますが、現在の私の考えと致しましては、そのようなどっちつかずの方に、これまで苦労して身につけてきた技術を公開指導する気持ちにはなれず、真摯に私が創流した修心流だけを、一生涯を通じて修業していきたいと考えて下さる方だけに、指導させて頂きたいと思っています。

2016年現在では、誠にありがたいことに、私の技術を真摯に学びたいと、北京支部並びにシアトル支部が誕生しました。

北京やシアトルにお住まいの方で、私の居合“修心流”にご興味をもたれた方は、是非とも各支部道場を訪ねられてください。

修心館 東京道場