鶴田吉國造 明治元辰十二月日
– Tsuruta Yoshikuni –
http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/688/00.html
鶴田吉國に関する手元資料乏しいため、作柄についてのみ記述致します。
この刀は元は二尺三寸五分から四寸程の長さで中心尻に控え目釘を穿っていたようですが、鍛えられてから割りと早い時代に区送りされ、現状の刃長になっています。その際控え目釘も新たに穿かれたようで、旧所有者の武に対する思い入れが感じられます。
無地肌になりがちな新々刀期の作品が多い中、小板目肌が肌立ち、淡く白気映りごころが立つなど、古雅な雰囲気を漂わせ、匂口明るく冴えた互ノ目乱れを焼き上げています。刃中には砂流や足が見られ、互ノ目の頭が割れた物、尖りごころの刃も交えています。
附属の拵は堅牢なる焦茶色の石目塗りで、縁頭と鐺は桜花図肥後象嵌の逸品。更には鐔まで肥後に拘った纏まりある肥後拵で気品に満ちた作となっています。柄巻きは裏革巻です。
※刃区から2~3ミリ上がったところに2ミリ程度の小さな刃切が見られます。はばきで隠れる場所であることと、少し区を送れば除去できることから、刃切問題無しとの日本美術刀剣保存協会の判断により、保存刀剣鑑定書が交付されました。(保存刀剣審査当店受審)
尚、この刀は当店にて上研磨を施しました。研磨代だけでも相当な金額がかかっておりますので、それらを考えると表記価格はかなりお安くお得です。どうぞ前向きにご検討下さい。
裸身重量797グラム。 拵に納めて鞘を払った重量1,097グラム。