勢州住國安作 ~現存作品少ない三重県の刀工~

勢州住國安作 ~現存作品少ない三重県の刀工~
勢州住國安作
– Seshu ju Kuniyasu saku –
http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/wakizashi/394/00.html

矢ケ崎清一氏著『三重県の刀工』によると、伊勢の国、度会郡山田に住して鎚を振るった室町末期の刀工とあり、研究品と記載されています。資料乏しく研究が進んでいないため、本工國安についての詳細は不明であり、地元愛刀家による今後の調査研究が期待されます。
現存する作品が少ないため大変貴重な脇指であり、今後の國安研究資料としても価値高い一刀と言えるでしょう。

三ツ棟の平造り。板目肌柾流れの地鉄に大粒の荒沸を交えた相伝風の出来口で、刃中様々な変化に富んだ覇気溢れる一刀です。

店主 町井勲からの一言。
乱れっぷり、沸き立つような沸の粒など、総じて見所が多い出来良い一刀で、附属する赤銅着せの時代ある二重はばきからも、大切に扱われてきた様子を窺い知ることができる逸品ですが、現在の研磨では本脇指が持つ美術価値を十二分に引き出せていません。現存する作品数が極めて少ない刀工の作だけに、三重県の郷土刀研究をなさっている方に御所時頂き、当店にてしっかりと石を効かせた美術鑑賞用上研磨を是非とも施して頂き、末永く後世に伝え遺して頂きたく思います。

裸身重量275グラム。

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