宗重(藝州) ~広島を代表する大山鍛冶~

宗重(藝州)
宗重(藝州)
– Muneshige(Geishu) –
 
宗重は稀少な安芸国の大山鍛冶で、現在の東広島市大山峠で鍛刀していました。
両隣りの備後鍛冶と周防鍛冶は古くから作刀が盛んでしたが、古刀期の安芸国に刀匠は極僅かで、入西と左文字系の九州鍛冶が来住したと云われ、その中で最も名の知れた宗重は広島県の重要文化財にも指定されています。
銘鑑を繙くと、宗重は三代確認されていますが、いずれも現存する作品は極めて少なく貴重です。
 
この刀は身幅尋常で反り格好良く、帽子延びた鋭い造り込みで、鎬の卸は急であり、如何にも斬り込んだ際の抜けの良さを感じさせます。地鉄はよく練れた板目肌が詰むも少しく肌立ち、鎬地は柾気が強く現れ、匂口締まり、沈みごころの直刃調小乱れは、古刀らしい古雅な味わいがあり、刃縁には締まった二重刃や飛焼が見られ、観賞刀としても申し分ない出来口を示しています。
うぶ在銘の貴重な大山宗重。広島を代表する郷土刀をお探しの方に是非ともご所持頂きたい名品です。
 
裸身重量815グラム。

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