無銘(法華 南北朝中期)

無銘(法華 南北朝中期)

無銘(法華)
– Mumei(Hokke) –
 
三ツ棟。鎌備後国法華とは、三原派とは別系の備後国葦田郡の国分寺跡に於いて鍛刀した一派を指し、その祖を助國と伝え、鍛刀年代は南北朝時代より室町時代にまで及びます。
在銘品では、一乗・兼安・行吉・重安・重家・信兼等の作が現存しており、これら法華派は、日蓮宗の信者より支持されていたとも言われており、南無妙法蓮華経などの経が入る作が経眼されます。
 
この脇指は刃長の割に身幅が広く、重ね薄めの典型的な南北朝期の体配で、棟を三ツ棟とし、刃縁柾がかった杢目鍛えの地鉄は良く練れて肌立って総体に淡く映りが立ち、匂口沈明るめの直刃に小乱れを交え、刃縁に細かな変化を見せた作品。660有余年の長き月日を生きてきた本刀を手に、遥かなる歴史浪漫をお楽しみ頂くと共に、南北朝中期の脇指の姿と、この時代特有の手持ちバランスの妙味を御堪能頂ける逸品です。
 
現状でも地刃の観賞に支障はございませんが、上研磨を施してお楽しみ頂きたいとの思いから、研磨代を考慮した低価格にて御案内致します。
※上研磨参考代金13万円(税別)
 
裸身重量298グラム。

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