土州住助秀作 ~出来良し! 下地研磨良し! 拵新調済み!!~

土州住助秀作

土州住助秀作
– Doshu ju sukehide –
 
土佐の助秀は、銘鑑によると二代確認でき、初代は「桑山助秀」「桑山勘蔵助秀」「桑山勘右衛門源助秀」「奉祈念篠山大権現桑山助秀」「桑山助秀於摂陽金城辺造之」「源助秀」等と銘を切り、土佐八幡に住したと伝えられ、新々刀期の名工尾崎助隆に学び、文化14年5月8日62歳にて没しました。
二代は「桑山新十郎助秀」「於祇園社桑山助秀作之」「青萍子助秀」等と銘を切り、元治元年に78歳で没しました。
 
この刀は初二代どちらの助秀かは然るべき鑑定機関に任せるとして、刀の出来は抜群。元先の差が程好く開き、中切先延び、刀らしい均整がとれた美しい姿をしています。地鉄は小板目が良く練れて詰み、地沸ついて青く澄んだ精美なものとなり、刃文は中直刃調に緩やかに湾れ、小沸本位の匂口は明るく冴えてふわりとし、帽子は焼きたっぷりと、先大丸に棟に寄って程好く返っています。
現状では薄錆が斑点状に現れていますが、非常に真面目な研磨が施されており、下地研磨は特に抜群で、刀の顔とも言うべき切先は、鎬、小鎬、横手筋と、全て凛と立っていて清々しさを感じさせます。
茎はうぶですが、出来が良いだけあって、同じ土佐の名工、左行秀に混同させようと、秀と作の文字を判読し辛く手をかけられていることが惜しまれます。
美術刀剣として申し分ない一振。再研磨される場合は折角の良い下地研磨を崩さぬよう、上手な研師に任せて下さい。
附属の拵は当店にて新調致しました。柄の芯出し、刀身との芯合わせも店主町井勲監修の下、しっかりとしております。

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