為坪川信三先生源秀宗入道 昭和二二十八年八月 ~建設大臣を務めた坪川信三氏による特別註文の豪刀~

為坪川信三先生源秀宗入道 昭和二二十八年八月
為坪川信三先生源秀宗入道 昭和二二十八年八月
– Minamoto Hidemune Nyudo –
 
身幅広く、重ね厚く、がっちりとした豪壮な一刀。元先の幅差頃好く開いて中切先やや延びごころ。地鉄は小板目よく練れて総体に柾がかり、地沸付いて精美。刃文は匂口明るく冴えた互ノ目丁字乱れで、刃中には足が頻りに入り、長い砂流が幾重にも、あたかも砂流の如く現れ、鋩子は表裏共に直ぐに先丸く返っています。需銘が切られていることからも察せられるように、政治家、坪川信三氏による特別な註文に応えての力作であり、特筆すべき瑕疵も無く、古研ぎながらも凛としており、現状のままでも美術鑑賞刀としても楽しめる作品です。
※はばき上の棟に錆があります。
 
附属の拵は柄にがたつきも無くしっかりとしており、また、鞘を払って構えてみると、手元重心でバランスが良く、身幅や重量の割に軽く感じられ、扱い良さと刃味の鋭さを感じさせます。居合の稽古にもさることながら、刃筋確認試斬稽古にも適しています。
実用兼美のがっちりとした作品をお探しの方、見逃さないで下さい。
 
坪川信三(1909年11月13日~1977年11月20日)は、日本の政治家(元福井市長、自由民主党衆議院議員)。福井県出身。1959年5月、第11代福井市長。1968年11月、建設大臣(第2次佐藤栄作内閣)。1972年12月、総理府総務長官、沖縄開発庁長官(第2次田中角栄内閣)を務めた。
 
裸身重量914グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1,117グラム。

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