無銘
– Mumei –
https://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/1572/00.html
大磨上無銘。元先の幅差が目立たず、切先延びた豪壮な造り込みで棟の庵が高い。地鉄は小板目に杢交じり、地景顕著に現れ、肌立つ。刃文は直刃調に刃縁に変化を富ませ、解れ風の刃や食い違い風の細かな働きや、総体に砂流が顕著で、細かな湯走や打除が看取でき、刃中には一部小足が入って、金筋や稲妻が入るなど、見所が多く、鋩子は直ぐに先突き上げ、横手を越えて長目に返っています。
附属の拵は、上等な金具が用いられており、柄は卯の花色の蛇腹巻き。贅を尽くした逸品ですが、現状では柄に目立つがたつきが見られます。鞘を払って構えてみると、手元重心でバランスが良く、扱い良さを感じさせます。
現状では錆やヒケが見られる古研ぎの状態ですが、然るべき再研磨を施した上で是非とも保存刀剣鑑定を御受審頂きたく思います。特筆すべき鍛錬疵もありませんので、研ぎ上がりと極めどころが期待できる一刀です。
裸身重量657グラム。 拵に納めて鞘を払った重量921グラム。
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