無銘 ~室町初期應永頃の反り深い作品~

無銘 ~室町初期應永頃の反り深い作品~
無銘
– Mumei –
 
兵庫県下の旧家よりうぶ出しの一刀をご紹介致します。
本刀を見て誰もがまず思うことは、その反りの深さではないでしょうか。一見鎌倉期の輪反りに見えるも、仔細に見ればそれとは異なり、重ね厚い丈夫な姿であることから室町初期、應永頃の打刀であることが判ります。
踏ん張りがついた姿は優雅で、武器であることを忘れさせる程です。沸が強く、刃縁には大粒の沸が盛んに見られ、躍動感ある互ノ目を焼いています。指表中間部にやや荒れた感じの肌が見られますが、総体的に健全。うぶ買い付けの姿そのままでご紹介致しますので、経年による拭いヒケや一部錆が見られます。
然るべき諸工作を施し、鑑定書を付けて出世させ、後世に伝え遺して頂きたい逸品です。
 
裸身重量744グラム。

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