長曽祢興里(初代虎徹 奥里銘) ~浦島虎徹と同時期の作品~

https://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/wakizashi/795/00.html

光永 昭和十八年八月(陸軍耐錆鋼刀)

https://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/1576/00.html

 

鳳凰図目貫

鳳凰図目貫

https://nihontou.jp/choice03/tousougu/menuki/186/00.htm

鐔に見る刀傷

あちこちに深い刀傷が残る鐔を手に入れました。
本来ですと丸いはずの鐔なのですが、切込み傷がある部分は凹んで変形しています。
よくよく見ると切込み傷だけではなく、相手の鐔と激しくぶつかった痕跡も見られ、激しい鐔迫り合いが行われた様子が想像されます。

 

この鐔が製作されたのは江戸中期以降でしょうか。材質は山銅でしょうか。よく見かける図柄で、鋳物師と呼ばれる集団が手掛けたものです。
鋳物の材料としては、鉄の他に山銅、青銅、錫の合金などが使われており、鋳物師と呼ばれた彼らの本業は、鍋や釜、仏具や梵鐘の製作であったと言います。
強度も耐久性も無く、実用には向かないと言われていますが、この鐔を見る限りでは充分に実戦に耐えうることが解ります。但し、材料が鉄の物に関しては、叩いただけ、落としただけで割れた物も経眼しているため、実用に向くのはこうした鉄以外の材料に限るのかもしれません。

因みに刀傷がある刀剣や刀装具はたまに見られますが、実はその殆どが己の武勲を誇示するために後から付けられたまがいものが殆どで、実戦で付いた刀傷とは一見して判別できます。偽物造りに用いられては困りますのでここでその見分け方は割愛させて頂きますが、真剣で打ち合ったことがある方ならお解りでしょう。

 

耳の部分に見られる切込み傷と、鐔迫の際に相手の鐔で凹んだと思しき凹み傷が多々見られます。

 

この横向きに入った刀傷が一番深く、戦闘の激しさを物語っています。
時代的に恐らく幕末の騒乱期に付いたものではないでしょうか。

どのような士がどのように戦ったのか、とても興味深い一枚です。

筑州住國光作 平成三十年十一月日 ~軽く使いやすい居合稽古に適した実用兼備の一刀~

筑州住國光作 平成三十年十一月日 ~軽く使いやすい居合稽古に適した実用兼備の一刀~

筑州住國光作 平成三十年十一月日
– Chikushu ju Kunimitsu –
https://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/1549/00.html

本名小宮早陽光。國治刀匠の三男で國天刀匠の叔父。新作刀展では数々の入賞経験を持つ実力派の刀匠で、福岡県在住大牟田市在住。國光二代。

この刀は元先の幅差頃好く開いて中切先。地鉄は小板目よく練れて詰み地沸付き、刃文は匂口明るく冴えた湾れ調子の互ノ目乱れで、足よく入り、刃縁に細かな砂流見られ、刃中には葉入り、地鉄に沿って渦巻状の肌が見られ、鋩子は横手上で少し湾れ込んで先大丸に返る。特筆すべき疵欠点無く、鑑賞刀としても申し分無い出来口を誇る。

附属の拵は製作されてから居合等に使用された形跡が見られず、非常にコンディションが良く、柄にガタツキ無く、鐔鳴りもありません。金具は縁頭、目貫、鐔、鐺、全てが梅の図で統一されており、鞘は印伝風の刷毛目塗りといった贅沢な変わり塗りが施されています。
短目の武用刀をお探しの方、高齢者や非力な女性や少年用武用刀としても、また、出来良い一刀なので美術鑑賞刀としてもお薦めです。
※居合の稽古で鯉口が緩くなることを考慮し、鯉口はかなりキツく造られています。写真撮影時には無理に押し込んで鞘を傷めぬよう、敢えてはばきを完全に鞘に納めない状態で撮影しております。

裸身重量547グラム。  拵に納めて鞘を払った重量819グラム。

刀 無銘 ~ 刀剣趣味初心者の方や女性や少年用の武用刀としてお薦めの一刀です!!~

無銘
– Mumei –
https://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/1547/00.html

元先の幅差開いて反り程好く、表裏に刀樋を掻き流す。地鉄は小板目杢交じり、少しく肌立ち、刃文は匂口明るく冴え、小足盛んに入って小乱れを成し、小丁字交じり、打除入り、砂流かかり、下の方では匂口が締まる。鋩子は直ぐに掃きかけて先丸く返る。
棟に鍛筋があります。

附属の拵は柄にガタツキは無く、しっかりとしていますが、鐔鳴りが大きいので責金をお勧め致します。鞘を払って構えてみると、手持ちバランスが良く、女性や少年用の武用刀としてもお薦めの一刀です。保存刀剣鑑定も是非御受審下さい。

裸身重量508グラム。  拵に納めて鞘を払った重量709グラム。

各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。

脇指 備州長船祐定 ~刀剣趣味初心者の方にお求め易い価格でご案内致します!!~

備州長船祐定
– Bishu Osafune Sukesada –
元先の幅差頃好く開いて切先延びごころ。地鉄は杢目肌よく練れて詰むも少しく肌立ちごころで、刃文は匂口明るく、互ノ目丁字が左右に開き、葉入って蛇の目刃を成し、あたかも蝸牛の大触角の様。鋩子は横手上で一つ互ノ目を焼き込み先丸く返る。
未鑑定且つ委託品につき、銘の真贋保証はございません。お求めやすい価格でご案内致しますので、まずは一振と考えられている方にお薦め致します。
裸身重量443グラム。
※委託品
各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。

槍 播陽國衙壮金重 貞享六年子十二月吉日 ~城備えとして数多鍛えられた金重の片鎌槍の一筋!出来抜群!!~

播陽國衙壮金重 貞享六年子十二月吉日
– Banyo no Kokuga no Sho Kaneshige –
https://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/nagae/048/00.html

播州金重は、俗名を多田与三左衛門称し、本国は美濃関。播磨国府に住し、江戸、京都にても造りました。活躍したのは寛文頃(1661)から正徳頃(1716)で、業物としても知られる刀工です。 「播陽国衙壮金重」「金重丸」「播陽国衙壮金重於江戸湯島天神龍作」等と銘切ります。
国衙(こくが)とは国府の建物の指し、壮は荘園を意味する。つまりこの槍の銘は、播磨の國の国府がある地域に住む金重という意味である。

この片鎌槍はどこかの大名による発注によるものか、同形が数多く打たれたようで、これまでに同工同形の片鎌槍で、茎に朱漆で「八十六」や「九十」と書かれた物を経眼しています。
尚、貞享は四年で終わっており、貞享六年は、つまり元禄二年となります。これは、現代程通信が発達していない当時、改元された知らせを受けるの時差があったことを物語っており、資料としても非常に興味深く、或いは同形の片鎌槍に貞享年紀が多く見られることから、改元後も敢えて貞享年紀を切った可能性も高く感じられます。
ケラ首は丸形で、元より先に行くに従って先幅が広くなり、穂先の切先並びに鎌部の切先共に剣形で三ツ頭がついた厳つい造り込み。地鉄は小板目で刃縁柾となり、よく練れて詰み、地景入り、刃文は匂口明るい互ノ目乱れで、刃中盛んに砂流かかる迫力があって出来が良い。
近年研磨されたものですが、上手な研磨とは言えず、本槍が持つ魅力を引き出せていません。余力ある方は是非とも然るべき研磨を施し、特別保存刀剣鑑定も受審の上、本槍の出来の良さを御堪能頂きたく思います。
茎長さ約36.4センチ。鎌部分の長さ約5.3センチ。ケラ首根本14.3ミリ。

裸身重量227グラム。

各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。

時速160キロ 剛速球居合斬り ~バント式トリック切りと本物の居合抜付の違いを知って下さい~

ここ最近、『爺さんが160キロのボールを斬ります』と題した動画が話題を呼んでいます。
そもそも剛速球の居合斬りは、今から15年程前にフジテレビさんの番組(ザ・ベストハウス1・2・3)の企画により、世界でも私が初めての成功者となったもので、その後どんどんエスカレートし、時速500キロ、時速840キロ、時速1,440キロ(マッハ1.17)と、飛来するボールの速度も上がるばかりか、立ち位置が9メートル、6メートルと縮まり、更には時速350キロで発射される6ミリBB弾まで、刀を鞘に納めた状態からの抜付(居合斬り)で私は斬ってきましたが、常日頃から発信しているように、私は日本刀の保存愛護を訴えていますので、出演するに値する価値ある番組、企画でしかこうした物を斬りません。

これまでの異物試斬に関しても勿論自ら望んで斬った物ではなく、あくまでテレビ番組での企画であり、それ相応のギャラを頂戴し、プロとしてテレビマンの期待、撮りたい画に応えてきただけです。
ところが近頃では名を売りたがる達人気取りの爺さんが、御自身の本文である空手やキックボクシングではなく、刀ブームに乗っかってとでも言いましょうか、居合の真似事を自慢気にネットにアップしており、時が流れたが故に私の剛速球居合斬りを知らない人達が、その爺さんが初の快挙を成し遂げたかのように称賛し、動画を拡散させています。

この爺さんとは昨年TBSの特番『再現できたら100万円 神業チャレンジ』という番組を通じて一悶着ありまして、何を勘違いしたのか、居合では私に並んだようなそぶりで、とんでもない間違った居合情報を拡散しています。
当初TBSさんから上記特番への出演オファーが来たものの、一種の遊びとも言える感覚で刀を使うことや、演者(タレントさんなどの出演者)さん達に私の自前の刀を貸して欲しい。居合の指導もして欲しいという欲張り且つ失礼極まりない内容で、ギャラはたったの3万円~5万円とのことでした。

素人が付け焼き刃な居合の真似事をすれば大きな事故にも繋がり、今後刀にかかわる収録に規制がかけられる不安も生まれます。
更には素人が刀を抜き差しすれば、鞘は削れ、刀身に曲がりや刃毀れもきたす恐れもあります。

また、これまで私を起用して下さった各局の番組では、タレントへの居合、試斬の指導の報酬として数百万円頂戴してきました。そのように私の腕を買って下さり、高額な報酬を支払って下さった局や番組、企業様を差し置いて、たった3~5万円で仕事を受けるなど、私の立場上からもできるはずがありません。

よって昨年放送されたTBSの特番『再現できたら100万円 神業チャレンジ』への出演及び協力はお断りしたわけですが、低予算で番組を作りたいという製作スタッフは、ろくなリサーチをすることもなく、たまたま当時バズっていた達人気取りの爺さんの地面まで切ってしまう下手な孟宗竹試斬動画に辿り着き、彼に連絡をとって私が断った仕事を彼に依頼したのでした。
達人気取りの爺さんが仕事を受けたことは、とある筋から既に聞き及んでいたため、果たしてどのような内容で放送されるのか、番組が放送されるのを待ったわけですが、見て驚愕…

確かに居合の抜付風に時速160キロのボールをジモンディの高岸さんが成功させたような感じで放送されましたが、再現できたら100万円、神業チャレンジという番組のタイトルとは全く異なり、私の居合斬りの再現とは程遠いもので、立ち位置、距離(ピッチングマシンから9メートル)等全てが神業チャレンジの目標として紹介された私の動画とは異なっていましたし、それに関しては一切番組内で説明もなされず、ましてや動画の使用許可を打診しておきながら、番組は私の名前すらテロップには挙げないという礼を欠いた演出で、更には達人気取り爺さんによる間違った認識と解説がなされ、私の剛速球居合斬りは芸人さんでもできる芸当だと広く世間に誤解を与えたのでした。

当然ながら番組制作側に猛烈な抗議を行い、達人気取りの爺さん(以下鈴木氏とします)にも番組制作側を通じて、あれは私の豪速球居合斬りの再現ではないのだから、ボール斬りに関しては動画の掲載も含め自粛するよう伝えましたが、当の本人は、彼の本文である空手やキックボクシングでは目立つことができないからか、その後もずっと下手な試斬動画と居合の真似事動画をアップし続け、上述の通り彼による160キロのボール居合風斬りもバズってしまいました。

また改めて検証動画などを制作の上、皆様には詳しく説明しますが、時速160キロもあれば、野球の軟球は刀の刃先に当たっただけで2つに切れてくれます。
ピッチングマシンから発射されると同時に大きく前に出した鞘を引き、刀が抜けたら手首を返してチョンとボールに刀の刃を当てる…

鈴木氏が自慢気にアップした動画は居合斬りとは到底異なるもので、対人及び試斬に用いる畳表を相手には大して深くも切り込めないお粗末なものです。
一方私の居合斬り(抜付)は一刀のもとに対人及び畳表を両断することができるだけの斬撃力高く初動を読ませない本物の居合の技術を駆使しています。

飛来するボールに刃先を当てればそれだけで良い鈴木氏のボール斬りは、ピッチングマシンの動きに合わせ、まさに彼の横を通過するボールに刃を当てているだけ。でも居合のことを知らない素人の方は、ボールを斬るまでの繊細な体捌きには注目せず、ボールが切れたことにしか眼がいきません。
長年居合に人生を捧げてきた私にとって、こんなトリック居合風切りと私の技術が同一視されることがどれだけ悔しいことか、鈴木氏を称賛する方々には解るはずもありません。

私は自分の横を通過するボールは斬っていません。
自分の前を通過するボールを斬っているのです。

どういうことかと言いますと、ピッチングマシンに対して前に向く鈴木氏。私はと言うとピッチングマシンに対して斜めに立っているわけです。※下図参照

ボール斬りの立ち位置

鈴木氏のボール斬りと私の剛速球居合斬り動画を比較すれば一目瞭然ですが、先述の通り鈴木氏はピッチングマシンからボールが出ると同時に鞘を引き始めているのに対し、私は己の間合に合わせて刀を鞘引きではなく、身体の軸を使って抜いています。

剛速球居合斬り


立ち位置9メートル、ボールは時速161キロ、発射されても刀はまだ鞘から完全には抜けていません。

鈴木勇悦によるバントトリック居合風切り


ピッチングマシンからの立ち位置18メートル、時速160キロのボール切りですが、ボールが発射されると同時に大きく出した鞘を引いて刀を抜こうとしています。居合の技術が拙いので、刀身は鞘に引っかかって撓んでいるのが確認できます。

 

鈴木氏によって私の居合の技術が、鈴木氏同様に単にボールに刃を当てただけだと誤解されたことに関しては、絶対に看過できませんし、私の技術と鈴木氏の技術が同じだとされるのは心外でしかありません。
居合の可能性をこれまで身を張って証明してきました。とても危険な収録も実はありまして、実際に高速飛来物によって怪我も負わされたこともあります。
長年培ってきた技術を、鈴木氏のバントトリック法とは絶対に同一視されたくないですし、町井と同じことが自分にもできると勘違い甚だしい鈴木氏には開いた口が塞がりません。鈴木氏と私とでは手法からして異なることを説明しても本人は認めようともせず、昨年は下写真のような挑発もされました。

鈴木氏による挑発

鈴木勇悦による挑発


世に出ない名人達人の一人が自分だと言わんばかり… 私のことをインチキペテン師呼ばわり…

己の名誉を守るために声をあげ、やっていることが違うと発言しても、心無い人々はこのような言葉を私に投げるのです。

心無い人のコメント

鈴木氏によるバント式トリック居合風ボール斬りについて、このブログを眼にされた方々に知って頂きたい。
私個人の名誉もさることながら、このようなトリック技法で達人気取りする者を世に出してはいけない。鈴木氏のような人物を素人の方々が達人気取りさせているのです。
居合は鞘引きで行うものではありません。今現在、居合は鞘の内という言葉の真意を理解できず、大きく前に出した鞘を左手で引いて抜刀するものと誤解されています。鈴木氏はテレビ出演の際に堂々と速さの秘訣は鞘引きだと発言しましたが、鞘引き抜刀は遅れをとり、素速い抜刀はできませんし、斬撃力もありません。

皆さんよくよく思い出してみて下さい。

私がテレビに登場し、剛速球を斬る姿を晒してから、方々で鞘を大きく前に出す個人、道場、流派が増えたことに気づきませんか?
以前から発信していますが、私は鞘を大きく前に出しているようで出してはいませんし、出しているように見えるあの構えは、実は私の本当の居合の構えではなく、体捌きを盗まれないためにテレビ向けに行っている言わば偽りの構えです。
それなのに見る眼がない者達が、鞘を大きく前に出しているように見える私の姿だけを見てそれを真似、左手で鞘を引いて抜刀すると勘違いしているのです。

件の鈴木氏には上述の通り番組を通じても再三忠告していますが、上に掲げたような挑発と、未だ無作法極まりなく下手な試斬動画で世の人々の注目を集めようとしています。日本の古武術の将来を思えば、鈴木氏のような人物は表に出ず、ひっそりと彼を持ち上げるイエスマンだけを集めて仲間内で楽しんでいてくれれば問題もないのですが、とにかく承認欲求が強く、目立ちたい気持ちが強いので、これからも刀をぞんざいに扱う酷い動画をアップし続け、間違った居合概念を広め続けることでしょう。鈴木氏のような人物は日本古武術界の害でしかなく、彼の言動に危機感を持たぬ居合、武道修練者が多いことにこそ、私は警鐘を鳴らしたいと考えています。

今宵の記事を読まれ、少しでも居合、日本の古武術界に危険を感じて下さる賛同者の方は、是非ともこのブログ記事を一人でも多くの方の眼に止まるよう、拡散のお手伝いを頂けますと幸いに存じます。

刀 南紀住龍神太郎源貞行鍛之 需依中原信夫氏昭和四十八癸丑歳正月吉日 ~斬れ味に定評ある龍神太郎貞行!手持ちバランス良く扱い易そうな一刀です!~

南紀住龍神太郎源貞行鍛之 需依中原信夫氏昭和四十八癸丑歳正月吉日
– Nanki ju Ryujin Taro Minamoto Sadayuki –
 
龍神太郎源貞行(初代龍神太郎)。俗名は安達貞楠。明治42年生まれ。平成8年没。全日本刀匠会々員。入選等の受賞多数。 師は人間国宝月山貞一刀匠と兄弟々子の大阪川野貞心刀匠の二人。
和歌山県では県会議長就任者に貞行の刀が議会から贈呈されており、貞行の刀を所有することは名誉なことでありました。
貞行は戦時中は旧陸軍受名刀匠として紀南日本刀鍛錬研磨道場鍛錬部主任となり、軍刀を100余振鍛え、自ら国産の砂鉄を自家製鋼していたことや、数多の実用刀作刀経験から、地鉄の鍛えと切れ味の良さには定評がある人気の刀工でした。
 
この刀は元先の幅差開いて切先やや延び、小板目柾交じりの地鉄はよく練れて肌立ち、地沸付いて地景入り、刃文は細かな互ノ目に丁字を交え、匂口明るく、刃中よく沸え、足盛んに入り、尖りごころの刃を交え、刃中には長い金筋や細かな砂流が見られ、刃縁には小さな打除や飛焼も見られる。鋩子は直ぐ調に先丸く返っています。
実用刀として数多の軍刀を手掛けた経験が活きているのでしょう。ガッチリとした造り込みであるにもかかわらず、手にした時のバランスは良く、手元重心で扱い勝手の良さを感じさせます。現状では古研ぎ身につき、目立たぬ程度の小錆等はございます。
 
附属の拵ですが、柄に極々僅かなガタツキと、鐔鳴りが見られます。これらの調整工作をご希望の方はお気軽にご相談下さい。
 
裸身重量809グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1,082グラム。
 
 
各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。