5月20日(日)開催
申し込みは yusuina@gmail.com まで
TEL.072-759-6529
〒666-0004 兵庫県川西市荻原三丁目一番十六号
4月15日、新潟にありますりゅーとぴあ能楽堂にて、修心流居合術兵法演武を、門弟の柳原と共に披露させていただきました。
SNSでの過激な発言が多く、敵が多い私のことなので、当日はどれほど観覧者が集まってくださるのか不安もありましたが、多くの方がご来場下さり、45分と短い時間ではありましたが、私の居合、そして武術としての居合とは何かを、解説を交えて皆様にご覧頂きました。
ただ単に早く刀を抜くのではなく、敵のバランスを崩し、反撃できない状態にしながらの瞬速の抜刀には、感嘆の声が客席から聞こえました。
最近物忘れが激しい私は、当日の演目が頭から消えてしまい、そのため手探り状態での演武になりましたが、決められた演目をただ演じるより、ぶっつけ本番的な演武になったことが、逆に観覧者に新鮮味を与えたようです。
演武後には修心流居合術兵法体験会(講習会)を、こちらも45分程開催しましたが、こちらにも多くの方が集って下さり、披露しました演武について、軸を制するということがどういうことか、実際に体験して頂きました。
演武の中で業をかけられ宙に舞う柳原の姿は、傍目から見るとやらせのように見えてしまいます。ですから、
「あんなに簡単に人が倒れるものか信じられない。私にも業をかけてもらいたい。」
と名乗りを挙げられた男性に、
「私がどのような業をかけるのか既に御存知なので、ゆっくりと丁寧に行えば、事前に予測して業がかからない可能性もありますので、怪我をされない程度に瞬時に業をかけさせていただきますね。」
と、前置きした上で男性に業をかけさせていただきました。
つい先程まで正座していたはずの男性。私が少し身体を捌きますと仰向けに倒れており、眼を丸くして驚いておられました。
「え!? 何!? おかしいなぁ… 気がついたら倒されちゃってるよ。」
と驚きの声をあげる男性。綺麗に業をかけられてしまうと、人はその不思議さに思わず笑顔になってしまうもの。先程まで「絶対倒されないぞ!」と言わんばかりだった男性が、声をあげて笑う姿に、会場にもどっと笑いが生まれ、大変和やかな体験会(講習会)になりました。
演武観覧と体験会参加のお客様の中には、私の居合術を生で見たいと、お父さんにおねだりして連れて来てもらったという小学五年生の男の子の姿も。
色々と手解きしてあげると瞳を輝かせる姿が今も脳裏から離れません。本当に愛らしく、礼儀正しく、そして居合術のセンスも持つその男の子、実子達が跡をつがないのなら、跡継ぎに欲しいなと思うほどでした。とても素直に動くので、ちょっと教えてあげると綺麗に業を決めるまでになりました。
体験会を終え、服を着替えて会場内を散策する私に、その男の子がやってきて、
「先生に教えてもらった業をお父さんにかけてみたら、お父さんにもちゃんときめることができました! 先生今日はありがとうございました!」
と、とても嬉しそうな顔で帰って行きました。
名前を聞きそびれてしまいましたが、彼が大きく成長しても、居合術に対する興味が失われていなければ、是非とも私の元を訪ねて欲しいと思います。
写真提供 アートミックスジャパン2018 並びに 眼鏡野郎様
写真を見た率直な感想… ここのところ暴飲暴食していたので、体形がまた丸くなっていることにようやく気付きました。再び絞ります。
本日は柳原と共に、大阪の太閤園にあります淀川邸にて居合術演武を披露させていただきました。
軽く凹凸がある石畳での演武、受け身をとりそこなっては大怪我を負うことにもなるので、いつも以上に柳原も緊張していたようです。
形演武は約束演武であり、打太刀(負ける方)、仕太刀(勝つ方)が予め決められているのですが、修心流の公開演武では真剣勝負で行っています。
また、剣道の世界などでは打太刀を上手が担当するのですが、残念ながら今現在、本当に業を繰り出せる者が私しかいないため、毎回演武は仕太刀を私が担当し、打太刀を受身をとることができる古参門弟が担当しています。
また、打太刀を演じる門弟には、手加減することなく打ち込むよう指示しています。それで受け損なったり、流し損なって私が怪我を負ったとしても、それは私が未熟な証拠だから、気にすることはない。と言い含めているのです。
そのため業が決まらない場合は、打太刀が勝を得る形で演武を終えても構わない。ということで、毎回演武は真剣勝負なのです。そうしないと単なる剣舞にしかならず、迫力ある形演武はできないものと考えています。
本日の演目は…
組居合居業之部(大刀)
・柄捕捌
・亀甲返
組居合立業之部(大刀)
・請流(間)
・中心立(表)
・小手返(真)
・鐔迫(草)
・月光
・柄留返
・柄留返別伝
・切先返
・必勝
剣術(大刀)
・諸手斬
・脇袈裟
・総下段
・影抜
・冠落
・袈裟崩
二刀
・刀合切
・清眼破
・鷹ノ羽別伝請流
試斬
・襷からの襟返
・蜉蝣
・据斬
上記の通り真剣勝負での演武のため、中心立と諸手斬の二つの演目に関しては、本来の形とは少し異なる形となりました。
中心立では、本来真向に斬り込んで来るものを受け止めてから剣を立てつつ相手の中心をとるべきところが、柳原の打ち込み(二の太刀)が思いの他速かったため、受け止めずに身体捌きで外して中心を捕る形となり、諸手斬では小手を抑えるべきところが少し間合いが遠かったため、本来の小手ではなく、拳を押さえ込んでの落とし込みとなりました。
互いに本気で勝を争う約束演武だからこその迫力故に、演武終了後、柳原と今回の演武の反省をしている時、記録係として同行していた美術刀剣 刀心スタッフのS君が、「えっ!? あの演武に失敗があったんですか??」と驚く程、演武を見ている人には本来の形と異なる演武になっていたこと、つまり失敗を気付けない演武であったことが何よりの収穫でした。
今月15日に新潟で行います演武(AMJ アートミックスジャパン)におきましても、私と柳原の真剣勝負の形演武をご覧頂けます。
新潟での演武では、形通りに演目を終えることができるよう、腕を磨きたいと思います。
皆様是非私と柳原の演武を生でご覧下さい。
http://artmixjapan.com/program2018/artist18.php ←AMJチケット購入はこちらからどうぞ
リハの際に石畳で木刀の柄の先端が欠け、滅入る柳原と「あ~ぁ」と見守る私。
組居合居業之部 柄捕捌
柳原に反撃の隙を与えず勝負を決める。
組居合立業之部 請流
組居合立業之部 小手返
組居合立業之部 鐔迫
本気で打ち合っている様子、お判り頂けますでしょうか。
組居合立業之部 柄留返
組居合立業之部 柄留返別伝
組居合立業之部 切先返
組居合立業之部 必勝
剣術 諸手斬
二刀 清眼破
試斬演武
16日から18日までの3日間、フィンランドから三名の外弟子が熱心にも来日して稽古に参加しました。
今回で三回目の指導。
ゆくゆくはフィンランドで修心流居合術兵法の支部道場を開きたいとの意向で、稽古姿勢も非常に熱心でした。
現在、修心流居合術兵法には英信流から引き継いだ居合形以外に、私が独自に創案した形を含め、多くの形があります。
それら全てを短期間に教えることは出来ないではないですが、それでは単なる形居合に成り下がってしまいますので、今回の稽古では組居合居業之部全八本を伝えました。
本日最後の確認稽古の際には、なかなか良い動きができるものもあり、好ましい仕上がりでした。
単なる見栄えを求めた早抜きの居合剣術モドキは短期間でそれなりのものに仕上がります。術理を知らぬ者からすれば、即効性があり、有効な武術?と思われるのでしょうが、真に命の駆け引きを行う武術において、そう簡単に業は会得できるものではありません。
今回の彼らの来日修業においても、修心流居合術兵法の1~2%程度しか伝えることはできていないと思います。
しかしながら支部開設を目標に、高い渡航費をかけてまで修業に訪れる姿に、私は喜びを隠せません。
この3日間、共に夕食をとり、酒を飲み、笑い、グーグル翻訳を使ってカタコトで意思疎通をはかった思い出は、互いに良い記憶になりました。
将来、私と柳原がフィンランドの地に修心流居合術兵法の指導に出向くこともそう遠くはないと思います。
居合、剣術の道場で頻繫にみかける受け流しの形。
その99%が実戦では使い物にならない形だけのものであることに気付いている人は少ないものです。
「そんなことはない。自分が学んでいる受け流しは本当に使えるものだ。」
と自負される方は、是非一度、修心流居合術兵法の稽古に体験にいらしてください。
普段稽古されている受け流しがいかに不合理なものか実感いただけます。
受け流しは簡単なようで実は奥が非常に深く、正しい身体捌きが身についていなければ、頭をはつられたり、耳を削がれたり、腕や肩を削がれてしまいます。
これは速さでごまかす稽古では絶対に身につきません。
約束稽古だから打太刀が自ら負けてくれているだけです。
修心流居合術兵法の稽古では、打太刀は手加減をしません。業が不十分で反撃できる場合は仕太刀を潰します。
約束稽古でありながら、一つ一つの形を真剣に、本当に成立するように身体を錬る。
だからこそ形を応用する実戦でも学んだ形が活かせるのです。
動画をご覧頂き、ご興味を持たれましたら幸いに存じます。
子沢山な割りに誰一人として自分から居合を学ぼうとはしない町井家の子供達の中で、珍しく五男が最近自分から積極的に居合の稽古に参加しています。
長らく箪笥の肥やしとなっていた子供用の稽古着を引っ張り出し、五男に着せたところ大層喜んでいました。
動画中、私が五男相手に指導するのを見て、
「子供だから体格の差もあって簡単に業がかかる」
なんて思われる方もいるかもしれない。
しかし、現実はその逆なのです。
子供程業をかけにくい者はいないのではないかと私は思っています。
ですから『子供相手に業がかかるようなら本物』と言う一つの目安と言っても良いかと。
業をかけられた五男から発せられる言葉にご注目頂ければと思います。
修心流居合術兵法 東京道場稽古体験レポートをご紹介致します。レポートを書いて下さったまいちんさん、ありがとうございました。