刃筋確認稽古

12日、某テレビ番組の収録がありました。斬らずに残った畳表があったので、その夜の稽古では久しぶりに刃筋確認稽古を行いました。

まず、残った畳表を一回バラし、全て半畳巻きにします。

全ては刀を傷めないためです。

 

用意が出来たところでまずは模擬刀を使っての素振りをさせます。

一人一人の刀の振り方、止め方、樋音の鳴り方を確認し、私が斬らせても良いと思えた門弟のみ、順番に斬って行きます。

気持ちとしては全員に斬らせてあげたいのですが、素振りを見る限りダメだと判断できる人に刀を貸しても、曲げたり損壊してしまうだけですからね。

昨夜の稽古では私の子を除く6名の門弟の内、一人は一度も真剣を握らせてももらえず、もう一人は途中から刃筋確認稽古を外れてもらいました。

道場には皆で使いまわす刀はありません。あくまで厚意で私個人の刀を貸すわけです。

私の刀に対する愛情が半端ないことは、私のブログやSNSを御覧の方ならご理解いただけるでしょう。とにかく刀を曲げてしまう振りしかできない者には愛刀は貸せません。

斬り稽古に参加できなかった門弟には、柳原が付き添い、袈裟斬りの指導を行う中、他の者は私が担当して袈裟斬りを中心に稽古しました。

動画に映る門弟は殆どが刃筋確認稽古初体験者または二回目ですが、皆、力むことなく上手に刃筋を立てています。

普段からしっかりと基礎を積めば、畳表程度は簡単に斬ることができるということです。

斬ることを目的とする稽古では刀をただの刃物道具と見なしてぞんざいに扱い、失敗するとヘラヘラ笑う傾向にありますが、斬ることを目的としていない武術としての修心流の稽古では、刀を損なうようなことは一切しません。

何事も基礎が大切です。

斬りたい気持ちを抑えられないのでしたら、せめてしっかりと基礎稽古はしましょう。

 

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