神速の居合術 修心流居合術兵法【初伝形】
修心流居合術兵法のHOW-TO DVDがBABジャパンより発売されます。
修心館からもお求め頂けます。
お申し込みは
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〒666-0004 兵庫県川西市荻原三丁目一番十六号
神速の居合術 修心流居合術兵法【初伝形】
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2月4日に大阪府立大手前高等学校合氣道部にて開催しました
『合氣道修行者のための居合術講習』
の様子です。
当日は私の長男である友哉がメインで指導させていただき、私はその指導補助として参加させて頂きました。
居合術と合氣道の関連について補足説明する私。
修心流居合術兵法では初伝形を初伝之抜、中伝之抜、奥伝之抜の三種に段階分けして形を稽古します。この日の講習では初歩を学ぶために初伝之抜で初伝形三本を指導させていただきました。
座したまま半身をきり、正面に座す敵の中心を捕らえます。
英信流系の連盟居合では片手で行う所作も、正しい受け流しの所作を身につけるために、左腕を用いて切先の高さを定めます。
血振りは刀に付着した血を払う所作ではありません。その所作の意味を解説し、実践指導させていただきました。
後半の指導では、前半に稽古した初伝形三本の所作が、体術としてどのように作用するのかを、二人一組になって実践稽古していただきました。
下に紹介する写真は、抜付時の身体捌きの確認稽古である『半身相撲』です。
初動を読ませなければ、相手を容易く崩すことが可能となります。
正座から刀に手をかけるまでの動きの確認稽古。居合形では前方に抜きつけますが、これを上下に行うと、合氣道の天地投げとなります。
素手になるとどうしても我が出てしまうもの。我を捨て正しい身体捌きを学ぶために、腰に刀を帯び、刀から所作を教わるのが居合術。
居合形は単独でも正しく形稽古を行えば、理想とする体捌きを体得することができるように組み立てられています。
形を作り上げた先人には頭が下がる思いでいっぱいです。
このような居合術講習会を希望される学校関係者の方がおられましたら、どうぞお気軽に御相談下さい。
高校や大学の居合道部の方には、是非とも修心流居合術兵法の講習会をお薦めいたします。
居合は刀を使うだけの武術だと思われがちですが、私の見解では違います。
普段単独で行う居合形、実は体術の要素が多々含まれています。
居合形は刀の抜き差しを覚えるためのものではなく、体術を身につけるために、刀という定規を使っているものだと私は考えています。
そのため修心流居合術兵法の稽古では、時折この動画のように居合形を体術に応用した居合柔術の稽古を行っています。
居合形を考案した先人には頭が下がる思いでいっぱいです。
17日、午前10時より午後8時まで、修心流居合術兵法北京支部五輪館道場に於いて、第三回直伝稽古を開催しました。
今回の稽古課題は【初伝形を初伝之抜にて全11本を覚える】ということで、みっちりと単独で行う居合形稽古を指導。
今回、新たな試みとして、稽古の様子をVR撮影しました。
まるでその場にいるような感覚で修心流居合術兵法の稽古を見ることができるようにするそうです。
当日は北京のラジオ番組から取材も受け、その取材陣が業を体験したいとのことでしたので、組居合脇指居業之部の動きを体術で表現。何が起きたのか解らない一瞬で倒される様子に大変驚かれていました。
撮影したVR動画を拝見。切先が飛んでくる臨場感は半端なく迫力がありました。
今回の講習会に限らず、日本国内での指導でも感じることですが、「指導者に頼りすぎ」なのです。
物理的な解釈も当然致しますが、基本は自分自身が眼で業を盗まなければ上達はありません。
単独で行う形稽古の場合、手本を示す指導者の形をそのまま真似るのが最善の近道。なのにそれすらできない人が多いのです。
刃の角度、腕の角度、足がどの位置にあるのか? と言ったことは、説明を受けずとも自らが気付いて真似なければいけません。
長丁場の指導の中で、同じことを注意されるのはせいぜい2度までに留めるべきであり、形を抜く度に毎回注意を受けているようでは、技術は何も身につきません。門弟達には『まず眼で形を盗む』習慣をしっかりと身につけてもらいたく思います。
単独で形稽古を行う居合形。
やもすれば単なる踊りになりがちです。
活きた形を身につけるには、形の想定をしっかりと頭に叩き込み、受けを置いて実際に業をかけることが必要となります。
例えば英信流で言うなら「浮雲」と呼ばれる形。道場や先生方、また、名を変えた夢想神伝流などを見るに、同じ形なのに同じ形に見えないですよね。
それはなぜか?
実際に受けを置いての稽古をせず、単独での形稽古ばかりをしていたからだと私は考えています。
同じ業でも、相手の位置や手足の角度によっては確かに業の所作は変わってきますが、想定が同じであれば形が変化するはずがありません。
今回の動画の後半では、中伝居合形「浮雲」の稽古風景を御紹介しています。
この動画を通じて修心流居合術兵法(旧称 無双直伝英信流町井派)にご興味を持って頂き、その名を知って頂ければ幸いです。
今夜の定例稽古課題。
・初伝居合形五本目迄。丁寧にゆっくりと抜く。
・模擬刀での紙斬りを少々。
・各々で稽古したい形を抜く。速さについてもそれぞれに任せる。
・剣術(鐔留)
動画を撮ろうかと思っていたのですが、稽古に集中して撮り忘れてしまいました。
また機会があれば御紹介致します。
剣術“鐔留”は、怖がって横に逃げたり、腰を捻る動きでは、自ら自滅してしまいます。己の中心をしっかりと護りながら、敵の中心を瞬時に捕ることが成功の秘訣。
居合術は刀を抜き差しするだけの武術ではありません。
身体操作を身につけるにおいて、日本刀という物差しを用い、形稽古の中で無駄な動きを排し、身体本来の動きを探求するものです。
故に速抜きでの形稽古は初伝之抜、中伝之抜、奥伝之抜の三伝をしっかりと身につけた後に初めて行うものであり、速抜きを行うと言うよりは、必然的に速くなっているというのが理想かと考えます。
昨今、居合の形稽古において鞘を削る、割ってしまうという方がおられますが、そう言った順序を無視し、三伝を身につけていない状態で速抜き稽古を行ったり、速抜きすることこそが居合、剣術だと勘違いした稽古をするから、刀身にヒケ(擦り傷)をつけたり、鞘を無駄に壊してしまうのです。
数字を覚えた程度で因数分解はできないのと同じです。足し算引き算、掛け算割り算と言った、基礎をしっかりと身につけて初めて因数分解ができる。
自身の愛刀の鞘を覗き、削りカスや切り傷があるようでは、まだまだ速抜き稽古が出来る段階ではありません。
急いては事をし損ずる
昔の人はこのような言葉も残しておられます。
焦らず、楽しく、ゆっくりと稽古を重ねましょう。
無双直伝英信流町井派を改め、修心流居合術兵法に名を変えてからは、本家を名乗る無雙直傳英信流の連盟や団体に遠慮することがなくなり、思いのまま、気の向くままに自由に稽古をするようになりました。
形を通して身体捌きを身につけるにあたっては、初伝形も初伝之抜、中伝之抜、奥伝之抜と三種にわけ、それぞれのレベルに合わせた稽古を行っています。
ざっくばらんにその違いを記しますと、初伝之抜では両手を刀にかけるまでの動きに特徴があり、横一文字の後の振りかぶりまでの動きでは両手にて受け流す形を作りながら行います。中伝之抜では半身のきりかたが初伝と異なり、両手で受け流す形だったものを片手で行います。一般的な英信流の居合に見る形に近いですね。奥伝之抜では両手のかけ方が手からではなく、肘の抜きにて行い、振りかぶりは片手受け流しまたは中心立ての要領で行います。
それぞれ納刀の動きも異なり、初伝之抜でははばき元から。中伝之抜では刀身の中程から。奥伝之抜では物打からとなるのですが、正面から見るとこの三伝の納刀はいずれも同じ動きに見えます。
他流や他道場では、奥納刀と言えば手首をくるっと返し、切先納めますが、修心流では独特の術理があって、こうした奥納刀を良しと考えておりません。あくまで三伝の納刀はいずれも同じ動きでなければならないのです。その理由についてはここでは触れません。
速さとは自ら速く動くものではなく、無駄の無い動きの中で自然と出来上がってくるものだと考えています。
故にゆっくりと丁寧に反復して居合形を抜く稽古を重ねるのです。
ゆっくりと正確な動きができないのに、速く動いてもそれは無駄な動きの塊であり、隙多き動きなのです。