マジで凄かった! 修心流居合術兵法(町井勲)の術理と実力

大層なタイトルですみません(笑

でも、こうした仰々しいタイトルをつけなければ動画再生回数は稼げませんのでご容赦を。

しかしながら今回、本当に悩みに悩んだ末に、一部の門弟のみに配信している動画を特別公開するに至りました。

普段は痛い、辛い、と言った危険な稽古はしておらず、術理確認稽古を和気藹々と皆で楽しんでおります。

この動画公開を機に、修心流居合術兵法にご興味を持たれ、門戸を叩かれる方が増えることを祈っております。

修心流居合術兵法 組居合居業之部

昨夜の大阪豊中岡町道場定例稽古より。

動画を見て真摯に学びたいと思われた方は、是非、修心館をお訪ね下さい。

明日でGuinness World records6冠になります

明日、Guinness World records認定員立会いのもと、1分間速斬り“Most martial arts sword cuts in one minute”に挑みます。

現在の記録は、ギリシャ人のAGISILAOS VESEXIDIS氏が本年6月25日に更新した73。

ただ、この記録に関してはGuinness World recordsで正式認定されているものの、ルールにのっとっていないと疑問視する声もあり、今後一連の記録に関して検証が行われ、更に改訂が必要とされた場合には、記録カテゴリーを再度整理することになるとのことです。

ギネスルールでは使用する仮標を稲藁と定めるとのことで、今回私が使用するのは稲藁よりも斬りづらい古畳表です。これはAGISILAOS VESEXIDIS氏の記録も藺草製茣蓙であったため、“Most martial arts sword cuts in one minute”の世界記録に関しては、稲藁部門と畳表部門に分かれる可能性があるとのことです。

明日の私のチャレンジで記録を更新した場合、“Most martial arts sword cuts in one minute(rush straw)”として認定されるため、現記録保持者の名は“Most martial arts sword cuts in one minute(rice straw)”部門の記録保持者として残る可能性がありますが、明日の挑戦では彼が挑戦した時より、更にルール改正されて難しくなっているため、事実上私が両部門の記録を更新することになります。

今回定められたルールでは、日本製古畳表、最小直径8センチ以上、15センチ間隔で縛り、紐と紐の間を斬らなければならず、紐を切った場合はノーカウントとなります。

このルール改正、新記録120以上を狙っていた私にとっては大打撃ですが、明日の目標は90以上を目指し、ギネス記録6冠達成を宣言します。

ご期待下さい。

尚、今回のGuinness World records挑戦のために持ち運び便利な分解式試斬台を15台用意しました。

美術刀剣 刀心でこれまで販売してきたものより、更にコンパクトに収納でき、ホームセンターで販売しているベランダボックスにも場所をとらずに収納可能!

桧無垢材で製作しております白木製で1本~3本用としてお使い頂けます。

Guinness World records 6冠達成記念として、明日より限定15台、税・送込み3万円にて販売します。ご希望の方にはギネス挑戦時使用品である旨を記載し、署名させていただきます。

※動画の中で使用している試斬台が該当の品です。

 

日本刀研磨

日本刀を安易に自ら研ごうとする素人に向けて、また、日本刀研磨の下地について、まとめた動画を作りましたので是非ご覧下さい。

6つめのギネス記録に向けて…

20161115-1

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20161115-3

今月20日に行うギネス記録 “Most martial arts sword cuts in one minute” 挑戦に向け、昨日は朝からずっと畳表の準備をしていました。

一人で150本程巻いたのではないかと思います。腰痛もちには辛い作業。

 

途中、刃筋確認を行うも、15センチ間隔で縛った紐を切らずに正確に斬って行くのは大変です。千本斬り以来ですね。

正確さを求めるとスピードが落ちる。スピードを求めると正確性に欠ける。

まだまだ自分の腕の未熟さを感じます。速く、そして正確に斬れるよう、残り僅かな日数の中で調整していきたいと思います。

 

 

 

剣道のルール

先日御紹介したこの動画ですが、見ていると不思議で仕方ないのです。

私自身も剣道経験者ではありますが、剣道のルールがイマイチ理解できません。

確実に当っているのに「浅い」なんてことで一本にならなかったり、鐔競り合いの時に相手の竹刀がモロに首に当っていたりするのに、これは一本にはならない。

真剣で同じことをすれば、浅いなんてありえないと思うのです。鐔競り合いでの竹刀首当てなんて頚動脈切れてしまってますでしょう?

動画を見ていて私が一本だと思っても、審判は旗をあげない。

そう考えると戸山流の旗谷先生が主催されている“撃剣”の方がリアルですよね。

剣道と違って審判はおらず、あくまで見届け人であり、相手の刃が当ったかどうかは自己申告制というのも潔くて私は好きです。

スポーツ化された現代剣道より、足払いや体当たり、掴みもありの警察剣道の方が実戦的かと思うのです。

本来あるべき日本刀研磨を考える…

先日、福島県の将平鍛刀場にて研磨作業に勤しんでからというもの、消えかけていた“刀を研ぎたい”と言う気持ちに再び火がついたようです。

ただ、現代主流の美術観賞用研磨には興味はありません。

将平刀匠が本来あるべき日本刀の姿を追い求めているように、私も本来あるべき日本刀研磨を追い求めてみたいと思ったのです。

そもそも現代の研師は仕事に時間をかけすぎ。預けて数年、酷いところになると十年を超える待ち時間。戦国の世なら戦が終ってしまいます。

鉄肌拭い研ぎも研師によって色々と拭いの調合秘伝があるのですが、これって本来おかしなことなのではないでしょうか?

悪く言えば偽物作りのための研磨と言えなくもありません。拭いを調合することによって鉄の色を人工的に変化させてしまうのですから…

時代が遡る刀に見せたい。二流刀工の傑作を一流刀工の作に見せたい。そんな邪な考えから拭いの調合が生まれたのではないでしょうか?

私は刀剣鑑定家の高山武士先生に

「町井君、拭いは鉄肌だけでいいんだよ。磁鉄鉱やら孔雀石やら色々調合する研師がいるけれど、それじゃその刀本来の鉄色が損なわれるじゃないですか。」

と言われた一言で眼が覚めた気がします。

その刀をその刀らしい姿に仕上げる。他の刀に見えるように仕上げる必要はない。

現代の研磨はいずれも大名仕事です。江戸時代、街中を闊歩する侍達の刀が、今現在見るような研磨をかけられていたとは私には思えません。

将平鍛刀場にて次々に下地を仕上げる私の姿を見て、将平刀匠は

「町井さん仕事早いね~」

と驚かれると同時に

「今の研師さんは皆時間かけすぎなんだよね。」

と仰いました。私も大きくそれに頷きます。

手抜き甚だしい安研ぎではなく、しっかりとした下地、しっかりと砥石を効かせた研磨であって、4日程で仕上げることができるのではないかと…

美術研磨の場合は、刃肌が見えるほどに内曇を引き込み、鎬の針がけも下針、上針と手間をかけるものですが、武器として損傷すること前提の刃物に果たしてそこまで手間隙をかける必要があるのか?

仕上げの段階でヒケ一つ入れば砥戻しをする現代研ぎ。ヒケ一つあったからと言って切味に影響はありません。一つ前の砥石の目を完全に消しさる程度に石を効かせただけでも、じゅうぶんに観賞には耐えうる刀に仕上がるはずです。

刀の売買や居合の教授、その他メディア出演など、なかなか時間を作ることができませんが、折を見て、最短何日でそれなりの研磨ができるのか試してみたい…

真の日本刀とは効率良く、大量生産できる体制が一番大切なのだと思います。

刃筋確認

ここのところ物斬りの調子が悪い。

今日はスランプの原因を探るべく、少し畳表を斬ってみた。

原因は解り、スランプは抜け出せたように感じたので、返し業を一本の畳表で何回できるかに挑戦してみた。

まだまだ改善点が見られるように思う。

修心流居合術兵法

修心流居合術兵法の居合形をいくつか御紹介致します。

術理解説など詳細な部分につきましては、秘匿とするため割愛しておりますが、当流にご興味をお持ち頂ければ幸いに存じます。

修心流居合術兵法の名を広く知って頂きたいので、皆様のSNSにてこの動画を御紹介頂ければ大変嬉しく存じます。

居合稽古に真剣を用いる不合理

各居合の連盟では昔から何故か不思議なことに

“○段以上は真剣使用。”

つまり高段者になると真剣で居合稽古をしなければならないという決まりがあります。

私は日本刀を保存愛護する側の人間ですので、常々この真剣を必ず使わなければならないという決まりに対しては嫌悪感しかありません。

これまでの私の経験から言わせて頂きますと、真剣を使って居合を稽古される場合は、形を一本~三本抜く度に油を引くのがベストであり、稽古終了後にしか油を引き換えないというのは、錆を招くため絶対に宜しくありません。

酷い方になると、稽古終了後も油を引き換えることをせず、そのために棟が発錆すると、今後はピカールや耐水ペーパー等で錆を摺り落とす方もおられます。

こうした現実を見聞きする度、私は現代居合に関して実に残念に思うのです。

武士の魂とまで言われた日本刀を、そんなぞんざいに扱って何が居合でしょう? 何が伝統文化の継承でしょうか? 日本刀を損なう稽古しか出来ないのであれば、居合や侍の真似事は即中止すべきです。

私が常々現代居合界に警鐘を鳴らすのは、こう言った無作法が当たり前としてまかり通っている点です。

物を斬る稽古であれば真剣は必要でしょうが、単に居合形を稽古するのであれば真剣は不要です。むしろ刃がついていないメッキ刀身の模擬刀の方が、安全且つ存分に稽古できます。

また、居合を嗜む者全てが経済的に恵まれた者ではありません。真剣を所持したくても買えない人もおられます。そう言う人は居合をしたらダメなのでしょうか? いえ、居合を学び、楽しむ権利はどなたにも平等にあります。高段者になったは良いが、真剣を買う余裕が無い人に、真剣使用を義務付けるのは酷な話だと考えます。

勿論、生活を切り詰めるなど何の努力も無く、お金がないないと言う人は論外です。

現代居合界はまともな刀剣取扱作法を身につけていない方々の集まり。表現がきついようですが、これは事実です。

私が英信流修業時代に通っていた道場の先生方も、約3時間の稽古の中で、油を引きかえる人は皆無に近い状態でした。時折油を引く姿があっても、それは刀身の保護が目的ではなく、納刀時の滑りを良くする為だけの行為でした。

そんな稽古をするものですから、館長はしょっちゅう刀を研ぎに出されていました。微々たるものとはいえ、着実に刀は痩せ、身幅が細くなっていきます。

 

修心流居合術兵法では斬り稽古以外での真剣使用は禁じています。稽古はあくまで技術向上が目的であって、道具自慢の場ではないのです。まともに真剣の手入も出来ない者が真剣を持つこと自体が間違いであり、手入作法すらまともに教えられない者が人の上に立って教えることもおかしいことなのです。

そもそも真剣と模擬刀、居合稽古に使って何の違いがありますか?

模擬刀だと振ったときに左右に刀身がぶれる… 等という人がおられますが、はっきりと言わせて頂くと、それはその人自身がヘタクソだからです。道具のせいにする前に、自身の技量を鑑み、技量不足を反省すべきです。

私は居合稽古に於いて模擬刀で不都合を感じたことはありません。技術があれば模擬刀ですら真剣のように見せることができるものと考えます。

しかし、居合形の撮影に於いては、不本意ながら真剣を使わざるをえない場面があります。模擬刀ではどうしても真剣に及ばない問題があるためです。

それは寄り。つまり刀身のアップ。地鉄や刃文はどうしても模擬刀では再現できません。それからもう一つ、刃を横に向けての刺突時に模擬刀と真剣の違いが明瞭に現れるので、こうした所作の撮影時も真剣を使わざるをえません。模擬刀では材質が柔らかいため、どうしても平に向けた刀身の先が上下に揺れるからです。それ以外では不憫を感じたことはありません。

真剣を使うか模擬刀を使うかは、単なる見栄とエゴであると私は考えています。

油を引き換える時間を惜しんで稽古に没頭したいのなら、真剣は使わず、錆の心配が不要な模擬刀を使うべし。

 

私が連盟のTOPなら、高段者は真剣使用と言う馬鹿げた決まりを即排し、段位とは別に“真剣使用許可”の審査を行います。

鯉口や鞘を削る事無く、正しく居合が出来る者、刀を錆びさせぬ正しい知識を持ち合わせる者だけが、希望するなら真剣で稽古しても良いというものに変えるわけです。

 

今一度居合を嗜む方々に問います。

貴方はまともな刀剣取扱作法(手入作法含)が出来ますか?

貴方は鞘や鯉口を削ってはいませんか?

必要以上に刀身にヒケをつけていませんか?

 

上記一つでも該当するなら、あなた自身の身の安全と刀剣保護のために、即真剣の使用をおやめになってください。

居合稽古は模擬刀で