修心流居合術兵法 北京支部五輪館 直伝指導

2016年7月16~17日の二日間行われた直伝指導。
中国の門弟が新たに写真を送ってくれましたので御紹介します。
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稽古漬け

昨日は東京道場のNさんが個人稽古を受けるためにやってこられました。

いつも稽古場としてい利用している自治会館は、他の団体が利用しているため、数年ぶりに川西市の総合体育館第一武道場を利用。

広さは申し分ないものの、空調がない武道場は暑い。

この第一武道場は柔道畳を敷いてあるので、普段あまり行わない受身の稽古を中心に稽古開始。

前廻受身。
後廻受身。
後受身での抜刀。
帯刀しての前廻受身。

素の外としては剣術形をメインに稽古しました。

13時開始、17時終了。
4時間の間に黒一色の稽古着は、流れ出る汗のために白く塩がふいていました。

門弟と夕食を共にし、19時からは本部道場定例稽古を21時まで。

長らく稽古しないと、形の手順を忘れてしまうため、この稽古でも大小剣術形を中心に行いました。
20160721 本部道場定例稽古

来月で43歳になるこの体。やはり若い頃に比べると、疲労が貯まり易く今朝もなかなか起き上がれませんでした。

北京支部設立にあたり誓約書に署名してもらう

北京支部設立にあたり、15名の門弟に修心流居合術兵法入門に際しての誓約事項を伝え、誓約書に署名していただきました。

これは外国人のみならず日本でもそうですが、少しかじって業を習得すると、断りもなく勝手に分派を興したり創流する者が悲しいかな現れるものです。

修心流居合術兵法入門の誓約書には、分派別流を興すことを禁ずとあります。終生修心流居合術兵法を研鑽し続け、流派繁栄のために助力することが絶対条件。

皆が一丸となって修心流居合術兵法発展に力を尽くして頂きたいと切に願います。

支部道場 ~指導員を育てる~

かねてよりの修心流居合術兵法の課題は指導員の育成です。

交流がある他流の先生方にもよくご指摘されるのが、私と門弟達との実力の差が開きすぎていること。

今現在、本部道場は今や最古参となった柳原君が私の留守を守ってくれていますが、新たに誕生した北京支部、そしてアメリカシアトルの修心流稽古会などでは、頻繫に私が指導に伺うことができないため、私が不在の間、他の門弟達に正しい稽古法を伝える者が絶対不可欠です。

シアトル稽古会は尾中さんが中心となり、それぞれ課題に応じて私の代わりに稽古を行ってくれています。

北京支部は、今回の渡航指導において、その実力などから、牟五輪館々長を中国北京支部長、倪さんを主席指導員に任命することに、他にも成績が良い者を指導員にと考えています。

今後は東京、シアトル、北京と、三箇所に対してそれぞれ稽古メニューを組み、動画を通じて指示を出していくことになるのですが、そうなると刀剣売買の仕事に割く時間はどんどん削られていきます。
今は悲しいことに居合だけでは家族を養えるだけの収入には繋がらないので、刀剣商の仕事が疎かになることは、町井家にとって大ダメージではあるのですが…
毎日居合の教授だけで生計をたてることができるようにないたいものです。

修心流居合術兵法の極意は1ミリの動き

相手のバランスを崩すということに主眼を置いていますが、この1ミリの動きというのを体得するには相当年数が必要になります。
鞘から速く刀を抜けばそれでよしというのであれば、また、見た目だけそれっぽくかっこよければよしと言うのであれば、指導員育成に苦労はしません。
修心流での大切な身体の使い方は、下緒捌きや立ち座りの礼法中に要約しているので、とにかくそれをしっかりと稽古し、後の時代まで修心流居合術兵法の名を残していけるよう、各支部一丸となって稽古に励みたいと思います。

遠方ゆえ、また、体力的な問題などもあって入門はできないが、私の活動にご賛同下さる方がおられましたら、助成金やWEBの更新、各種連絡係りなど、ご助力頂けると幸いです。ご連絡ください。

北京を歩く

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毛沢東の肖像画は故宮には似合わないと個人的に思う。故宮は世界遺産であり、毛沢東の家ではないのだから。

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ラストエンペラーの舞台。壮大です。

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紫禁城に堀があることを初めて知りました。日本で言うところの平城ですね。

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景山から望む紫禁城。広さに圧倒されました。

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左から陳さん、牟五輪館々長、長男友哉

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羊肉専門店にて中華しゃぶしゃぶを堪能。

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この後長男が酔いつぶれ、ホテルまで背負って帰ることに(苦笑

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万里の長城に到着

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足元は足袋と雪駄

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長城の出城。

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坂が凄い。が…ここを雪駄で全速力猛ダッシュで駆け登る。

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長城の落書き… 落書きはダメ! 文化遺産を大切に!!

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メイドレストラン「屋根裏」のメイドさん。

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ローカーボ生活中の我が敵「糖分」

修心流居合術兵法 中国北京支部 五輪館での直伝講習会

7月16日、17日の両日、北京の五輪館道場にて第二回目の直伝講習会を開催しました。

本気で修心流居合術兵法を学びたいと名乗りを挙げた15名が入門し、ここに修心流居合術兵法中国北京支部が正式に誕生しました。

講習会初日

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礼に始まり礼に終わる と言う言葉があるように、全員が息を揃えて礼が出来ない限り稽古は始めない。それが修心流居合術兵法。

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今回の直伝指導には長男が同行しました。

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写真中央右、牟北京支部長(五輪館々長)

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稽古初日で折れた木刀
この初日の3時間の稽古で四本の木刀が折れました。それだけ激しい稽古を行っているのです。

二日目

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稽古終了後の楽しい宴会。本場の中華料理を満喫しました。

試斬から入る法はなし!! ~渓流詩人さんのブログから~

試斬から入る法はなし!!
http://blog.goo.ne.jp/kelu-cafe/e/5837bdb844030dfc17c041e4f5c6e1f3

渓流詩人さんが大変良い記事を書かれています。
是非ともご一読下さい。

特に試斬体験会に興味をお持ちの方は!!!

脇指 播磨大掾藤原重高 ~刃長を読ませぬ打刀拵~

脇指 播磨大掾藤原重高

脇指 播磨大掾藤原重高
http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/wakizashi/330/00.html

初代越前住播磨大掾藤原重高は、新刀期越前を代表する刀工で、新刀鍛冶工系譜に関兼則末葉又は門人とも伝えられています。 初・二代は受領ありそれ以下は受領無しと伝う。作風は良く出来た作に肥後大掾等に似るもの又日向大掾貞次等に似る作風のもの、互の目乱れ直刃等地鉄は板目、小板目の肌立ち心のものが多く見られます。銘字は初・二代とも『越前住播磨大掾藤原重高』を冠して、初代は重高の銘をやや横広に切り、二代は『重』の銘の中の『田』の上空間を縦長に、又『高』の銘字も縦長の形状になる。作刀は、初代は少なく、二代の作が多い。

この脇指は二代と思しき重高の作で、地鉄は良く練れて詰み、少しく肌立って精美。重高得意の沸本位の互ノ目乱れを焼き、匂口は明るく冴え、互ノ目足盛んに入り、刃先に迫らんばかりに足長く入った覇気ある作品です。

愛媛よりうぶで買い付けた三口の中の一口で、二尺を切る脇指寸法ながら、鞘の長さは(二尺三寸)70センチ程あり、完全な打刀拵になっています。天下泰平の世にあって、大小を腰に歩くのは重くて疲れると言った理由から、このように脇指を納めた打刀拵が流行ったのかもしれませんが、この刀を見るに、手擦れを起こしにくい無地の縁頭や厚めで凹凸が少ない鉄鐔(正阿弥包矩在銘)を装着している点から、天井が低い室内での戦闘等を考慮した武辺者の指料ではなかったかと推測します。

刀身の出来のみならず、こうした先人の拵に対する思慮にも思いを巡らせながら、是非この一刀をお楽しみください。328番の初代重高とご一緒に、初・二代の作を並べて堪能されるのも一興です。

裸身重量507グラム。 拵に納めて鞘を払った重量811グラム。

刀屋が集う市場に出向くと、実に様々な刀剣に出逢える。

出来がずばぬけたものもあれば世にいう鈍刀まで実に多彩。

人気があるのはやはり二尺三寸を超える長寸の刀。拵が附属していれば尚最高。競り値も高くなるものです。

そのような長寸の刀を手に、刀屋さん達がよくこう言われます。

「反りが浅すぎるなぁ」
「反りが深すぎるなぁ」

なぜこのような言葉が出るかといえば、世の居合抜刀を嗜むお客様方が、皆揃って六分反りを好み、それを基準とするからでしょう。

そのため長寸刀であっても有名工の作品でなければ、反りが深いもの、浅いものは比較的安く仕入れることができます。
そのような刀を狙う私にとっては御の字でありますが、正直な心中を語りますと、居合抜刀などを嗜む武辺の者が、反りの深い浅いで刀を選り好みするのは如何なものかと思うのです。
勿論、自分好みの一刀と言うものがあるとは理解しますが、私はこれまで刀を選り好みして使ったことがないものですから、そこのところの心境が解らないのです。

手元にある得物を使う。ただそれだけしか考えたことがありません。

反りが深く、試斬稽古に不向きな刀であっても、手の内次第で六分反りの刀と変わらず使うことができます。
反り浅目の刀は姿が日本刀らしくないと思われるから人気がないのかもしれませんが、素人が使っても刃味鋭いのは寛文新刀のような反りが浅い刀です。

切先が小さいと頼りないと思う人も、先幅が広いほうが良く切れるという人もおられますが、道具頼りではいけません。

私が普段使う将平は一般的な現代刀に比べると物凄く細身ですが、私はこれで隙間を空けて五本並べた畳表を袈裟にも切り上げにもします。※密着させた多本数と隙間を空けた多本数では隙間を空ける方が難しいのです。
刃肉平肉は豊かについており、けして肉は削ぎません。

ところが物斬りをされる方は、何故か平肉と刃肉を枯らすよう研師に依頼するのです。

平肉と刃肉を枯らしては、刀としての機能を発揮できません。
減らした肉は元に戻すことはできないのです。人のように食っちゃ寝してるとまた肉がつくというわけではありませんからね。

肉を削ぐのではなく、入念に内曇砥を刃先にかけてください。そうすれば肉に対する考えは変わるでしょう。
安い研磨ではなく上研磨の改正またはさっと内曇をかけたくらいで止めてもらってお使いになると、驚く程切味が鋭く変わることに気付かれるはずです。