第三回修心流居合術兵法北京支部直伝稽古

17日、午前10時より午後8時まで、修心流居合術兵法北京支部五輪館道場に於いて、第三回直伝稽古を開催しました。

今回の稽古課題は【初伝形を初伝之抜にて全11本を覚える】ということで、みっちりと単独で行う居合形稽古を指導。

今回、新たな試みとして、稽古の様子をVR撮影しました。

まるでその場にいるような感覚で修心流居合術兵法の稽古を見ることができるようにするそうです。

当日は北京のラジオ番組から取材も受け、その取材陣が業を体験したいとのことでしたので、組居合脇指居業之部の動きを体術で表現。何が起きたのか解らない一瞬で倒される様子に大変驚かれていました。

 

撮影したVR動画を拝見。切先が飛んでくる臨場感は半端なく迫力がありました。

今回の講習会に限らず、日本国内での指導でも感じることですが、「指導者に頼りすぎ」なのです。

物理的な解釈も当然致しますが、基本は自分自身が眼で業を盗まなければ上達はありません。

単独で行う形稽古の場合、手本を示す指導者の形をそのまま真似るのが最善の近道。なのにそれすらできない人が多いのです。

刃の角度、腕の角度、足がどの位置にあるのか? と言ったことは、説明を受けずとも自らが気付いて真似なければいけません。

長丁場の指導の中で、同じことを注意されるのはせいぜい2度までに留めるべきであり、形を抜く度に毎回注意を受けているようでは、技術は何も身につきません。門弟達には『まず眼で形を盗む』習慣をしっかりと身につけてもらいたく思います。

 

 

 

地味にスゴイ!

動画閲覧数をあげるにはタイトルも大切!

と言うことを知り、大層なタイトルをつけました。

人気ドラマのタイトルまるパクリであることは気にしないで下さい(笑

マジで凄かった! 修心流居合術兵法(町井勲)の術理と実力

大層なタイトルですみません(笑

でも、こうした仰々しいタイトルをつけなければ動画再生回数は稼げませんのでご容赦を。

しかしながら今回、本当に悩みに悩んだ末に、一部の門弟のみに配信している動画を特別公開するに至りました。

普段は痛い、辛い、と言った危険な稽古はしておらず、術理確認稽古を和気藹々と皆で楽しんでおります。

この動画公開を機に、修心流居合術兵法にご興味を持たれ、門戸を叩かれる方が増えることを祈っております。

修心流居合術兵法 組居合居業之部

昨夜の大阪豊中岡町道場定例稽古より。

動画を見て真摯に学びたいと思われた方は、是非、修心館をお訪ね下さい。

明日でGuinness World records6冠になります

明日、Guinness World records認定員立会いのもと、1分間速斬り“Most martial arts sword cuts in one minute”に挑みます。

現在の記録は、ギリシャ人のAGISILAOS VESEXIDIS氏が本年6月25日に更新した73。

ただ、この記録に関してはGuinness World recordsで正式認定されているものの、ルールにのっとっていないと疑問視する声もあり、今後一連の記録に関して検証が行われ、更に改訂が必要とされた場合には、記録カテゴリーを再度整理することになるとのことです。

ギネスルールでは使用する仮標を稲藁と定めるとのことで、今回私が使用するのは稲藁よりも斬りづらい古畳表です。これはAGISILAOS VESEXIDIS氏の記録も藺草製茣蓙であったため、“Most martial arts sword cuts in one minute”の世界記録に関しては、稲藁部門と畳表部門に分かれる可能性があるとのことです。

明日の私のチャレンジで記録を更新した場合、“Most martial arts sword cuts in one minute(rush straw)”として認定されるため、現記録保持者の名は“Most martial arts sword cuts in one minute(rice straw)”部門の記録保持者として残る可能性がありますが、明日の挑戦では彼が挑戦した時より、更にルール改正されて難しくなっているため、事実上私が両部門の記録を更新することになります。

今回定められたルールでは、日本製古畳表、最小直径8センチ以上、15センチ間隔で縛り、紐と紐の間を斬らなければならず、紐を切った場合はノーカウントとなります。

このルール改正、新記録120以上を狙っていた私にとっては大打撃ですが、明日の目標は90以上を目指し、ギネス記録6冠達成を宣言します。

ご期待下さい。

尚、今回のGuinness World records挑戦のために持ち運び便利な分解式試斬台を15台用意しました。

美術刀剣 刀心でこれまで販売してきたものより、更にコンパクトに収納でき、ホームセンターで販売しているベランダボックスにも場所をとらずに収納可能!

桧無垢材で製作しております白木製で1本~3本用としてお使い頂けます。

Guinness World records 6冠達成記念として、明日より限定15台、税・送込み3万円にて販売します。ご希望の方にはギネス挑戦時使用品である旨を記載し、署名させていただきます。

※動画の中で使用している試斬台が該当の品です。

 

日本刀研磨

日本刀を安易に自ら研ごうとする素人に向けて、また、日本刀研磨の下地について、まとめた動画を作りましたので是非ご覧下さい。

6つめのギネス記録に向けて…

20161115-1

20161115-2

20161115-3

今月20日に行うギネス記録 “Most martial arts sword cuts in one minute” 挑戦に向け、昨日は朝からずっと畳表の準備をしていました。

一人で150本程巻いたのではないかと思います。腰痛もちには辛い作業。

 

途中、刃筋確認を行うも、15センチ間隔で縛った紐を切らずに正確に斬って行くのは大変です。千本斬り以来ですね。

正確さを求めるとスピードが落ちる。スピードを求めると正確性に欠ける。

まだまだ自分の腕の未熟さを感じます。速く、そして正確に斬れるよう、残り僅かな日数の中で調整していきたいと思います。

 

 

 

剣道のルール

先日御紹介したこの動画ですが、見ていると不思議で仕方ないのです。

私自身も剣道経験者ではありますが、剣道のルールがイマイチ理解できません。

確実に当っているのに「浅い」なんてことで一本にならなかったり、鐔競り合いの時に相手の竹刀がモロに首に当っていたりするのに、これは一本にはならない。

真剣で同じことをすれば、浅いなんてありえないと思うのです。鐔競り合いでの竹刀首当てなんて頚動脈切れてしまってますでしょう?

動画を見ていて私が一本だと思っても、審判は旗をあげない。

そう考えると戸山流の旗谷先生が主催されている“撃剣”の方がリアルですよね。

剣道と違って審判はおらず、あくまで見届け人であり、相手の刃が当ったかどうかは自己申告制というのも潔くて私は好きです。

スポーツ化された現代剣道より、足払いや体当たり、掴みもありの警察剣道の方が実戦的かと思うのです。

いつもシャッターが閉まっているお店 美術刀剣 刀心

美術刀剣 刀心

私が営む刀剣店“美術刀剣 刀心”は、年中シャッターが閉まっています。

傍から見ると営業しているのかどうかもわからない有様ですが、基本的に営業しています。

何故シャッターを閉めているのかと言いますと、これまた愛刀家精神がそうさせるのです。

美術刀剣 刀心の店舗は南向き。そのため日中は日差しが強いのです。当然ながらシャッターを開けると、UVカット仕様のガラスの甲斐もなく刀の糸や鎧の威糸が焼けてしまうのです。

そのため年中シャッターを閉めているというわけです。

営業しているのかどうか、お客様が解らない問題こそありますが、私は刀や甲冑の保護を優先にする性格なもので…

ですから初めておみえになるお客様は、チャイムを鳴らし、

「今日は営業されてないのでしょうか?」

と不安そうにお尋ねになります。

 

ということで、今回のまとめ…

美術刀剣 刀心はシャッターが閉まっていても営業しています!!

 

尚、急な買い付けや主張で不在になることもありますので、基本的に完全予約制です。

御来店前にはお電話をお忘れなく!!

本来あるべき日本刀研磨を考える…

先日、福島県の将平鍛刀場にて研磨作業に勤しんでからというもの、消えかけていた“刀を研ぎたい”と言う気持ちに再び火がついたようです。

ただ、現代主流の美術観賞用研磨には興味はありません。

将平刀匠が本来あるべき日本刀の姿を追い求めているように、私も本来あるべき日本刀研磨を追い求めてみたいと思ったのです。

そもそも現代の研師は仕事に時間をかけすぎ。預けて数年、酷いところになると十年を超える待ち時間。戦国の世なら戦が終ってしまいます。

鉄肌拭い研ぎも研師によって色々と拭いの調合秘伝があるのですが、これって本来おかしなことなのではないでしょうか?

悪く言えば偽物作りのための研磨と言えなくもありません。拭いを調合することによって鉄の色を人工的に変化させてしまうのですから…

時代が遡る刀に見せたい。二流刀工の傑作を一流刀工の作に見せたい。そんな邪な考えから拭いの調合が生まれたのではないでしょうか?

私は刀剣鑑定家の高山武士先生に

「町井君、拭いは鉄肌だけでいいんだよ。磁鉄鉱やら孔雀石やら色々調合する研師がいるけれど、それじゃその刀本来の鉄色が損なわれるじゃないですか。」

と言われた一言で眼が覚めた気がします。

その刀をその刀らしい姿に仕上げる。他の刀に見えるように仕上げる必要はない。

現代の研磨はいずれも大名仕事です。江戸時代、街中を闊歩する侍達の刀が、今現在見るような研磨をかけられていたとは私には思えません。

将平鍛刀場にて次々に下地を仕上げる私の姿を見て、将平刀匠は

「町井さん仕事早いね~」

と驚かれると同時に

「今の研師さんは皆時間かけすぎなんだよね。」

と仰いました。私も大きくそれに頷きます。

手抜き甚だしい安研ぎではなく、しっかりとした下地、しっかりと砥石を効かせた研磨であって、4日程で仕上げることができるのではないかと…

美術研磨の場合は、刃肌が見えるほどに内曇を引き込み、鎬の針がけも下針、上針と手間をかけるものですが、武器として損傷すること前提の刃物に果たしてそこまで手間隙をかける必要があるのか?

仕上げの段階でヒケ一つ入れば砥戻しをする現代研ぎ。ヒケ一つあったからと言って切味に影響はありません。一つ前の砥石の目を完全に消しさる程度に石を効かせただけでも、じゅうぶんに観賞には耐えうる刀に仕上がるはずです。

刀の売買や居合の教授、その他メディア出演など、なかなか時間を作ることができませんが、折を見て、最短何日でそれなりの研磨ができるのか試してみたい…

真の日本刀とは効率良く、大量生産できる体制が一番大切なのだと思います。