脇指 平安城石堂右近正俊
http://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/wakizashi/326/00.html
正俊は紀州石堂出身の刀工で慶安頃(1648年)に京都へ移住し、銘を紀州正俊から石堂右近正俊と変え「京石堂」の礎を築きました。門下には弟の正忠や助光、助利などがおり、当時全国へ散らばった石堂鍛冶と同様に斬新な備前伝で人気を博しました。映り立つ地鉄に互ノ目丁子を巧みに焼くその技量は頗る高く、二尺五寸余の正保元年年紀入りの刀が重要刀剣指定を請けています。
本刀は柾目主体の精良なる地鉄に見事な乱れ映りを焼き、石堂ならではの互ノ目丁子乱れを華麗に焼いた作品で、身幅広くがっしりとしており、昭和26年の大名登録であることから鑑ても、静岡を治めた某大名家の蔵刀であったことが窺がえ、作品の出来はもとより来歴も良い価値ある一刀です。
裸身重量642グラム。