鈴木加賀守貞則 寛文十二年八月日

鈴木加賀守貞則 寛文十二年八月日
鈴木加賀守貞則 寛文十二年八月日
– Suzuki Kaganokami Sadanori –
 
貞則は肥後菊池の生まれで佐右衛門と称し、大坂に出て井上真改の下で作刀を学んだ新刀期の名工です。
この刀は未鑑定品ですが、個人的に銘に関しては首肯しかねますので、無銘刀としてお求めください。
 
小板目肌が良く練れて詰み、少しく肌立ち、小沸本位の明るく冴えた直刃は変化に富み、食い違い風の刃や、長く連なる二重刃を焼きあげ、刃縁よく沸づいて砂流顕著にかかり、美術刀剣として申し分ない作品ですので、是非とも銘を潰して保存刀剣鑑定を御受審下さい。
 
附属する拵は赤地に白檀の手が込んだ塗りで、銀無垢の仕事が良い龍図の大ぶりな鐺金具が装着されています。当店購入時、既に柄は失われていたため、鐺金具に見合った金具を用い、柄を新調致しました。鐔に責金も施しましたので、鐔鳴りすることなくしっかりとしています。
少年用や女性用、短寸の武用刀をお探しの方にも、小沸の匂口冴えた観賞刀をお探しの方にも、心からお薦め致します一刀です。
 
裸身重量561グラム。  拵に納めて鞘を払った重量876グラム。

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