北京への直伝稽古や、東京道場への指導、そして収録と、三週続けて直接指導ができなかった豊中道場。
昨夜は四週ぶりに指導に行きました。
留守を守ってくれた柳原君には感謝。
さて、近頃は専ら基礎を大切にと考えるようになった私は、昨夜の稽古では初伝居合形一本目“前敵”のみを抜かせ、後は身体の使い方を二人一組で稽古させました。
稽古法は独特なものなのでここには記しませんが、傍から見ると、居合の道場なのか、合気道や体術の道場なのか困惑するものと思います。
門弟達には身体のとある部分の使い方をとにかく身につけてもらいたいのです。
教授する中でその動きが居合形の中でどのように活かされるのかを実践して示します。
例えば…
“附込”と言う形で解説するなら、一人に両腕を抑えさせ、もう一人に右足を抑えさせ、更にもう一人に鞘尻を抑えさせ、この三人の抑えを崩しながら、形通りに一歩下がって抜刀すると言ったものです。
私の居合理論は、“常に敵は独りではない”、正しい身体捌きができていれば、数人がかりで抑えられても形通りに動けると言うものです。
門弟達は理論を頭では把握できていても、それを体現できないもどかしさと戦っていました。