居合術を教授する時、私がよく門弟に言う言葉。
眼で盗め!
手取り足取り教えるのは簡単で、教わる方も「なんて親切な指導」と思うことでしょう。
しかし、RPGを攻略本を見ながら安易にクリアするようで私は嫌いです。
そう言う指導は短期間で形は上手になれても、技術としては身につかないのではないかと考えます。
とにかく「眼で盗め!」と口うるさく指導するのですが、正直なところ「何を見てたの?」と落胆することが多い。
形の手順をすぐに覚えることができなくても、一刀一刀における刀の位置、角度くらいはせめて一度で覚えてもらいたい。
一度で覚えることができなくても、10ある動きならその中の1だけでもいいから、己の眼で見て覚え、身につけてもらいたい。
どうしてそんなことをするんですか?
と言った質問も良いが、初心者のうちはただ黙って師の動きを忠実に写すことに専念すべし。
当に「ならう」は「まねる」です。
理論や技術ではなく、模倣から入るのが武道と思っています。