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越前千代鶴派は来国安門人の千代鶴国安を祖とすると云われる。故にこの一派を越前来とも呼称します。南北朝時代の貞治頃に始まり、以後この一派は室町時代迄続き、応永頃には守弘等、明応頃に守房等がいます。
この脇指は特筆すべき疵欠点無く、三ツ棟とし、板目肌よく練れた地鉄には、一際黒い鉄交じり、小沸本位の匂口は明るく、互ノ目に丁子交じり、足よく入り、大粒の沸が刃縁に絡んで地にこぼれ、砂流がかかるなど、非常に良く纏め上げられた出来口です。
中心に剣の彫りの名残があり、三鈷柄付剣が彫られた絢爛なるうぶの姿を想像することができる逸品です。
裸身重量430グラム。 拵に納めて鞘を払った重量692グラム。