宗重(藝州大山) ~現存数少ない広島の郷土刀。拵見事!!~

宗重(藝州大山) ~現存数少ない広島の郷土刀。拵見事!!~
宗重(藝州大山)
– Muneshige (Geishu Oyama) –
 
宗重は稀少な安芸国の大山鍛冶で、現在の東広島市大山峠で鍛刀していました。
両隣りの備後鍛冶と周防鍛冶は古くから作刀が盛んでしたが、古刀期の安芸国に刀匠は極僅かで、入西と左文字系の九州鍛冶が来住したと云われ、その中で最も名の知れた宗重は広島県の重要文化財にも指定されています。
銘鑑を繙くと、宗重は三代確認されていますが、いずれも現存する作品は極めて少なく貴重です。
 
この刀は区を送られ磨上げられるも、しっかりと銘が残っており、反り浅めで鋩子が少し延びたいかにも物斬れしそうな造り込み。地鉄は板目よく練れて詰んで少しく肌立ち、所々に大肌が現れ、地景入る。刃文は匂口沈んだ湾れに互ノ目を交え、古刀らしい古雅な味わいがある。鋩子は直ぐに丸く返る。
 
附属の拵は状態が非常に良く、鯉口の内部も削れ等一切皆無。縁頭は漆黒の色良い赤銅雲龍図。鮫皮を金で塗り上げ、そこに四分一の虎仙人と龍仙人の目貫が添えられています。柄巻きが経年劣化により傷んでいるため、しかるべき腕の良い柄巻師に巻き直してもらい、内外共に日本美術刀剣保存協会による鑑定を御受審下さい。特に拵は特別保存刀装御受審をお薦め致します。※柄巻き替え時には目貫に銘があるかどうかご確認下さい。
現存数少ない貴重な大山宗重。広島を代表する郷土刀をお探しの方に是非ともご所持頂きたい一刀です。
 
裸身重量692グラム。  拵に納めて鞘を払った重量977グラム。

兼次 ~千変万化の刃中の働き見事な出来~

兼次 ~千変万化の刃中の働き見事な出来~
兼次
– Kanetsugu –
 
元先の差程好く開いた上品な姿。地鉄は柾目が強く現れた小板目鍛えで地景入り、刃文は匂口明るく冴えた互ノ目丁字乱れで、刃肌に絡んで複雑な景色を見せ、足・葉入り、砂流随所に見られ、元の方では火炎の如き掃掛が見られ、金筋・稲妻入る。鋩子は直ぐは調にやや湾れごころを交えて丸く返る。
刀身の棟区すぐ上の庵に錆がありますが、それ以外は鑑賞もお楽しみ頂ける研磨状態です。区上の錆は部分研磨で除去可能。お安く修復致しますのでご希望の方はご用命下さい。
手持ちバランスは手元重心で扱い易さを感じます。兼次と名乗る刀工数多居りますし、無鑑でもございますので銘の真贋保証はございませんが、鑑賞刀として申し分ない出来口の一刀です。一度保存刀剣審査を御受審下さい。
附属の拵は柄にガタツキ無くしっかりとしています。
 
裸身重量828グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1,176グラム。

剣心将大作 令和三年二二月日 ~町井勲プロデュースの武用刀~

剣心将大作 令和三年二二月日 ~町井勲プロデュースの武用刀~
剣心将大作 令和三年二二月日
– Kenshin Masahiro –
 
町井勲プロデュースの居合、試斬稽古のために鍛えた一振です。
元先の差が程好く開いたスラリとした姿。手持ちバランスは手元重心で良く、片手操作でも扱い易い造り込みになっています。
今回は打卸状態での写真紹介ですが、納品は試斬用白研ぎと化粧仕上げ研磨渡しの二種ご用意させていただきました。
現在のところ鍛錬疵は見られず、匂口は明るく、中直刃調に小湾れごころを交え、刃中には足が入り、小乱れを成していることがわかりますので、仕上げ研磨まで施せば鑑賞刀としてもお楽しみ頂けます。また、試斬稽古がメインであれば、化粧仕上げは必要ございませんので、白研ぎにてご注文くださればその分お得にご購入頂けます。
 
附属の拵は構図が良い現代金具を用いた簡易武用拵で、鞘の塗にもこだわりました。長期に渡って存分にお稽古にお使い頂けますので、この機会に店主町井勲監修による武用刀を是非御入手下さい。
 
裸身重量825グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1,059グラム。

南紀住龍神太郎源貞行(花押) 根槌源貞茂 昭和戊午歳十一月吉日 ~切れ味に定評ある元陸軍受命刀工親子による合作~

南紀住龍神太郎源貞行(花押) 根槌源貞茂 昭和戊午歳十一月吉日 ~切れ味に定評ある元陸軍受命刀工親子による合作~

南紀住龍神太郎源貞行(花押) 根槌源貞茂 昭和戊午歳十一月吉日

– Nanki ju Ryujin Taro Minamoto Sadayuki Sadashige –

https://nihontou.jp/choice03/toukenkobugu/katana/1256/00.html

 

龍神太郎源貞行(初代龍神太郎)。俗名は安達貞楠。明治42年生まれ。全日本刀匠会々員。入選等の受賞多数。 師は人間国宝月山貞一刀匠と兄弟々子の大阪川野貞心刀匠の二人。 和歌山県では県会議長就任者に貞行の刀が議会から贈呈されており、貞行の刀を所有することは名誉なことでありました。 貞行は戦時中は旧陸軍受名刀匠として紀南日本刀鍛錬研磨道場鍛錬部主任となり、軍刀を100余振鍛えました。自ら国産の砂鉄を自家製鋼していたことや、数多の実用刀作刀経験から、地鉄の鍛えと切れ味の良さには定評がある人気の刀工でした。平成8年没。 貞茂、本名安達茂文。昭和33年、龍神太郎貞行の子として生まれ。15歳より父、貞行に学び、22歳の時に人間国宝であった故月山貞一刀匠に三年に渡って師事。その後、従兄弟の安達和喜(貞和)刀匠と共に作刀を始めました。作風は月山流のよく錬れた地鉄に、沸が良くついた明るく冴えた刃文を焼き、刀身彫刻も得意とします。 この刀は貞行と貞茂親子による合作で、元幅と先幅が程好く開き、切先やや延びごころ。しなやかな姿態の中に鋭さを感じさせます。鍛えは小板目に杢交じり、緻密に練られて詰むも少しく肌立ち精美。刃文は匂口明るく、湾れ調子に尖りごころの刃や互ノ目を交え、刃中には足・葉入り、鋩子は直ぐに丸く返っています。 実用刀として数多の軍刀を手掛けた経験が活きているのでしょう。ガッチリとした造り込みであるにもかかわらず、手にした時のバランスは良く、実際の重さより軽く感じられます。 店主 町井勲からのご提案 既成の鞘には残念ながら納まらないため、鞘は本職による新調が必要となりますが、柄前は簡易武用柄で製作できます。その仕様でよろしければ拵は121,000円(税込)にて製作可能です。勿論金具代や私(町井勲)による監修を含めました総額です。 拵一式全てを本式で製作する場合は、金具代別220,000(税込)より承っております。こちらは本漆塗鞘となります。 裸身重量851グラム。

無銘 ~手持ちバランス良く、安価にて簡易武用拵製作可能な一刀~

無銘 ~手持ちバランス良く、安価にて簡易武用拵製作可能な一刀~
無銘
– Mumei –
 
元先の差、さほど開かず、表裏に護摩箸と梵字を彫り、地鉄は小板目肌で粕立ち、刃文は匂口明るく湾れ調子に互ノ目や小互ノ目丁字を交え、刃中には足や砂流が見られ、刃縁には湯走や打除風の刃が交じる等変化に富む。鋩子は乱れごころで先掃き掛けて丸く返る。
 
既成鞘に納まるので安価にて簡易武用拵の製作が可能です。鞘を払って構えてみると、割と手元重心でバランスが良く、扱い易さを感じさせます。
 
裸身重量777グラム。

於柳生横山源貞秀作之(花押) 昭和五十七年五月吉日 ~昭和の名工喜多貞弘門~

於柳生横山源貞秀作之(花押) 昭和五十七年五月吉日 ~昭和の名工喜多貞弘門~
於柳生横山源貞秀作之(花押) 昭和五十七年五月吉日
– Oite Yagyuu Yokoyama Minamoto Sadahide –
 
貞秀の師は、月山貞一の兄弟々子で奈良県重要無形文化財保持者であった昭和の名工、喜多貞弘で、相州伝のみならず各伝を巧みに鍛え上げることでも著名でした。
この刀も師である貞弘に倣い、小沸本位で焼き上げた作品で、姿は元先の差が程好く開き、中切先に結んだ上品且つ優しい姿。地鉄は小板目よく練れて詰み、地景入って地沸付き精美。刃文は匂口明るく冴え、直刃調子に互ノ目や小湾れを交え、足入って小乱れを成し、葉入り、刃縁には一際明るく輝くやや大粒の沸が煌めく。鋩子は直ぐに丸く返る。
 
附属の拵はお洒落な曙塗りで柄糸も鞘によく合った色合い。柄には控目釘もあけられているので、居合や抜刀等の稽古に於いて、目釘一本では不安と感じられる方には安心してお使い頂けるものと思います。
鞘を払い構えてみると、手元重心でバランスが良く、片手でも楽々と扱えそうに感じられます。柄にガタツキもありませんので武用刀としてもすぐにお使い頂けます。
 
裸身重量716グラム。  拵に納めて鞘を払った重量976グラム。

備前刀の大小 ~華やかな大小拵入り~

備前刀の大小 ~華やかな大小拵入り~
大小
 
備州長船祐定 大永八年二月日
– Bishu Osafune Sukesada –
 
備前守祐宗
– Bizen no kami Sukemune –
 
 
 
― 大刀 ―
末備前物と称される室町末期の刀工中、祐定銘の作刀は多く、中でも与三左衛門尉、源兵衛尉、彦兵衛尉が有名です。
刀剣の需要が多く求められた戦国期、備前刀は数多の戦に向けて数多く鍛えられ、そうした実用刀で俗名を銘切っていない末備前物を、数打と卑下する悪習が刀剣界にはありますが、粗製乱造されたわけではなく、俗名を銘切っていない作品の中にも、驚く程出来が良い作品が多々見受けられ、中には俗名個銘極めまで可能な出来優れた作も見られます。
 
この刀は磨り上げられるも表裏しっかりと銘文は残っており、元先の差も程好く開いた状態。表裏に刀樋を丸留にし、地鉄は杢目鍛えで肌立ち、総体に映りが立ち、刃文は直刃を基調とし、所々に互ノ目を交え、刃中には葉や足が入り、鋩子は直ぐに丸く返る。
 
 
― 脇指 ―
古刀期には圧倒的な数を誇った備前鍛冶も、江戸時代に入ってからは大阪や武蔵の鍛冶が台頭。太平を迎えてからは横山祐定系の鍛冶が脈々とその系譜を守りました。
祐宗は生国伊勢国。横山祐春の門人で横山一族の養子となって「友成五十八代孫」を名乗る刀工。慶応三年には信州天竜川辺でも作刀しています。
旧所有者曰く、こちらの脇指にも鑑定書が附属していたとのことですが、現在は逸失しており無鑑状態になっています。また、常に見る銘振りに比して力強さを感じないため、現日本美術刀剣保存協会での鑑定合格の保証は致しかねますが、手元にある銘鑑を繙くに、祐宗に備前守受領についての記述が見られないので、銘鑑漏れの同名別人なのかもしれませんので、偽銘と決めつけず、念の為保存刀剣鑑定を御受審下さい。
 
 
― 拵 ―
切羽のすり替えも無い完全なオリジナルの大小拵です。弁慶と牛若、平敦盛と熊谷直実等、平家物語を題材にした金具で柄前は統一されており、鐔は七人賢者の大小透鐔。金銀象嵌が施された立体的な彫り故に、見た目にも豪華で床の間飾りとしても申し分ありません。大小拵として是非保存刀装または特別保存刀装鑑定を御受審下さい。
 
(大)裸身重量625グラム。  拵に納めて鞘を払った重量905グラム。
(小)裸身重量416グラム。  拵に納めて鞘を払った重量656グラム。

鐔2点追加しました!

相州住助廣 – Soshu ju Sukehiro –


相州住助廣
– Soshu ju Sukehiro –
 
相州住助廣の初代は相州吉廣門人で、南北朝後期の康暦頃、二代は應永頃、三代は文安頃、四代は文明から明応頃、五代は廣正の子で永正頃と伝えられます。しかしながら経眼する作品は四代あるいは五代のみ。現存する作品数も少ないため希少です。
 
この刀は元先の差が開き、切先延びた豪壮な造り込みで、茎はいかにも相州物らしい舟形。地鉄は小板目がよく練れて詰み、地沸付いて少しく肌立ち精美。刃文は沸本位で湾れ調子に互ノ目を焼き上げ、刃中には砂流や金筋が入り、飛焼風や打除風、湯走風の刃が交じり、鋩子は直ぐに丸く返っており、末相州らしい賑やかな出来口を誇っています。
 
経眼する作品が少なく無鑑のため、代別や銘の真贋については判りかねますが、仮に銘がダメであっても、美術鑑賞刀としての力は強く、ご所持頂くに恥じない出来栄えの良刀です。
 
裸身重量746グラム。
 
各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。

伯耆守藤(以下切)(藤原信高) – Hoki no kami (Cutoff below) (Fujiwara Nobutaka) –

伯耆守藤(以下切)(藤原信高) – Hoki no kami (Cutoff below) (Fujiwara Nobutaka) –
 
尾張に於いて高名な伯耆守信高は美濃三阿弥系の刀工で、慶長15年に尾張へ移住して以来、尾張徳川家の藩工として代々仕え幕末まで繁栄しました。
本工信高をはじめ、兼常や氏房など、美濃から尾張へ移住してきた美濃鍛冶を尾張関と称し、信高はその総代を務めています。
 
この刀は磨り上げられた際に藤より下が失われていることもあり、また、歴代の信高はいずれも銘振りが酷似していることから詳細なる代別は難しい。しかしながら反り浅めの体配から察するに、二代か三代辺りかと思われます。
磨上られても尚、元先の差が開き、中切先に結んだ所謂寛文新刀体配で、地鉄は杢目肌よく練れて詰み、刃方棟方柾となった美濃伝鍛え。刃文は匂口締った直刃で物打辺りからは微細に小湾れごころを交え、所々にやや大粒の沸が絡み、鼠足盛んに入る箇所が在り、一見単調な直刃に見えるも、仔細に見ると細やかな刃縁の変化が看守され、鋩子は直ぐに丸く返っています。
 
裸身重量734グラム。
 
各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。