カテゴリーアーカイブ: 古武術
修心流居合術兵法 香川講習会のお知らせ
巻上・中心捕 ~フィンランドから来日の外弟子への指導~
4月29日、30日の両日、フィンランドから外弟子が修業のため来日しました。
修心流居合術兵法をフィンランドで紹介したいと、現地テレビスタッフを同行しての来日。ありがたいことです。
英語を話すことができない私を、シアトル支部長である尾中さんが電話でフォロー。ビジネス英語では伝えられない武術用語は、実際に武術を嗜む者でなければ通訳できません。長時間電話通訳にお付き合い下さった尾中さんに感謝。
地味な稽古の積み重ね程大切なものはなし ~三角請~
昨夜の豊中岡町道場での稽古風景
居合形稽古は一切無し。ひたすら三角請の形作りの稽古に終始。
非常に地味で華がない稽古なので、刀を振り回したい、サムライ気分を堪能したいと言うナルシストな人には、修心流居合術兵法(修心館)の稽古は向いていないでしょうね。
下の写真は私の三男と私の三角請比較写真。
同じようで異なります。
三男の請では両手なら相手の真向切りを受け止めることができますが、片手になると止めることができません。一方、私のほうは腕で相手の打ち込みを止めているわけではないので、片手でも易々と受け止めることができます。
古参門弟である柳原に並び、腕達者な三男、後継者の一人として、早く私の体捌きを体得して欲しいと強く願っています。
修心流居合術兵法体験記
先日二時間近くかけて私の道場をお訪ね下さいました柔術修行者の方から頂きましたメールをご紹介いたします。
町井先生
アートミックスジャパン2018 修心流居合術兵法公開演武
4月15日、新潟にありますりゅーとぴあ能楽堂にて、修心流居合術兵法演武を、門弟の柳原と共に披露させていただきました。
SNSでの過激な発言が多く、敵が多い私のことなので、当日はどれほど観覧者が集まってくださるのか不安もありましたが、多くの方がご来場下さり、45分と短い時間ではありましたが、私の居合、そして武術としての居合とは何かを、解説を交えて皆様にご覧頂きました。
ただ単に早く刀を抜くのではなく、敵のバランスを崩し、反撃できない状態にしながらの瞬速の抜刀には、感嘆の声が客席から聞こえました。
最近物忘れが激しい私は、当日の演目が頭から消えてしまい、そのため手探り状態での演武になりましたが、決められた演目をただ演じるより、ぶっつけ本番的な演武になったことが、逆に観覧者に新鮮味を与えたようです。
演武後には修心流居合術兵法体験会(講習会)を、こちらも45分程開催しましたが、こちらにも多くの方が集って下さり、披露しました演武について、軸を制するということがどういうことか、実際に体験して頂きました。
演武の中で業をかけられ宙に舞う柳原の姿は、傍目から見るとやらせのように見えてしまいます。ですから、
「あんなに簡単に人が倒れるものか信じられない。私にも業をかけてもらいたい。」
と名乗りを挙げられた男性に、
「私がどのような業をかけるのか既に御存知なので、ゆっくりと丁寧に行えば、事前に予測して業がかからない可能性もありますので、怪我をされない程度に瞬時に業をかけさせていただきますね。」
と、前置きした上で男性に業をかけさせていただきました。
つい先程まで正座していたはずの男性。私が少し身体を捌きますと仰向けに倒れており、眼を丸くして驚いておられました。
「え!? 何!? おかしいなぁ… 気がついたら倒されちゃってるよ。」
と驚きの声をあげる男性。綺麗に業をかけられてしまうと、人はその不思議さに思わず笑顔になってしまうもの。先程まで「絶対倒されないぞ!」と言わんばかりだった男性が、声をあげて笑う姿に、会場にもどっと笑いが生まれ、大変和やかな体験会(講習会)になりました。
演武観覧と体験会参加のお客様の中には、私の居合術を生で見たいと、お父さんにおねだりして連れて来てもらったという小学五年生の男の子の姿も。
色々と手解きしてあげると瞳を輝かせる姿が今も脳裏から離れません。本当に愛らしく、礼儀正しく、そして居合術のセンスも持つその男の子、実子達が跡をつがないのなら、跡継ぎに欲しいなと思うほどでした。とても素直に動くので、ちょっと教えてあげると綺麗に業を決めるまでになりました。
体験会を終え、服を着替えて会場内を散策する私に、その男の子がやってきて、
「先生に教えてもらった業をお父さんにかけてみたら、お父さんにもちゃんときめることができました! 先生今日はありがとうございました!」
と、とても嬉しそうな顔で帰って行きました。
名前を聞きそびれてしまいましたが、彼が大きく成長しても、居合術に対する興味が失われていなければ、是非とも私の元を訪ねて欲しいと思います。
写真提供 アートミックスジャパン2018 並びに 眼鏡野郎様
写真を見た率直な感想… ここのところ暴飲暴食していたので、体形がまた丸くなっていることにようやく気付きました。再び絞ります。
太閤園淀川邸での演武
本日は柳原と共に、大阪の太閤園にあります淀川邸にて居合術演武を披露させていただきました。
軽く凹凸がある石畳での演武、受け身をとりそこなっては大怪我を負うことにもなるので、いつも以上に柳原も緊張していたようです。
形演武は約束演武であり、打太刀(負ける方)、仕太刀(勝つ方)が予め決められているのですが、修心流の公開演武では真剣勝負で行っています。
また、剣道の世界などでは打太刀を上手が担当するのですが、残念ながら今現在、本当に業を繰り出せる者が私しかいないため、毎回演武は仕太刀を私が担当し、打太刀を受身をとることができる古参門弟が担当しています。
また、打太刀を演じる門弟には、手加減することなく打ち込むよう指示しています。それで受け損なったり、流し損なって私が怪我を負ったとしても、それは私が未熟な証拠だから、気にすることはない。と言い含めているのです。
そのため業が決まらない場合は、打太刀が勝を得る形で演武を終えても構わない。ということで、毎回演武は真剣勝負なのです。そうしないと単なる剣舞にしかならず、迫力ある形演武はできないものと考えています。
本日の演目は…
組居合居業之部(大刀)
・柄捕捌
・亀甲返
組居合立業之部(大刀)
・請流(間)
・中心立(表)
・小手返(真)
・鐔迫(草)
・月光
・柄留返
・柄留返別伝
・切先返
・必勝
剣術(大刀)
・諸手斬
・脇袈裟
・総下段
・影抜
・冠落
・袈裟崩
二刀
・刀合切
・清眼破
・鷹ノ羽別伝請流
試斬
・襷からの襟返
・蜉蝣
・据斬
上記の通り真剣勝負での演武のため、中心立と諸手斬の二つの演目に関しては、本来の形とは少し異なる形となりました。
中心立では、本来真向に斬り込んで来るものを受け止めてから剣を立てつつ相手の中心をとるべきところが、柳原の打ち込み(二の太刀)が思いの他速かったため、受け止めずに身体捌きで外して中心を捕る形となり、諸手斬では小手を抑えるべきところが少し間合いが遠かったため、本来の小手ではなく、拳を押さえ込んでの落とし込みとなりました。
互いに本気で勝を争う約束演武だからこその迫力故に、演武終了後、柳原と今回の演武の反省をしている時、記録係として同行していた美術刀剣 刀心スタッフのS君が、「えっ!? あの演武に失敗があったんですか??」と驚く程、演武を見ている人には本来の形と異なる演武になっていたこと、つまり失敗を気付けない演武であったことが何よりの収穫でした。
今月15日に新潟で行います演武(AMJ アートミックスジャパン)におきましても、私と柳原の真剣勝負の形演武をご覧頂けます。
新潟での演武では、形通りに演目を終えることができるよう、腕を磨きたいと思います。
皆様是非私と柳原の演武を生でご覧下さい。
http://artmixjapan.com/program2018/artist18.php ←AMJチケット購入はこちらからどうぞ
リハの際に石畳で木刀の柄の先端が欠け、滅入る柳原と「あ~ぁ」と見守る私。
組居合居業之部 柄捕捌
柳原に反撃の隙を与えず勝負を決める。
組居合立業之部 請流
組居合立業之部 小手返
組居合立業之部 鐔迫
本気で打ち合っている様子、お判り頂けますでしょうか。
組居合立業之部 柄留返
組居合立業之部 柄留返別伝
組居合立業之部 切先返
組居合立業之部 必勝
剣術 諸手斬
二刀 清眼破
試斬演武
挟み納刀 ガイド納刀
私が嫌う納刀に「挟み納刀」と「ガイド納刀」があります。この呼び方は私が付けた呼称なので、他所ではどのように呼ぶのかはわかりません。
それぞれどのような納刀かと言うと、挟み納刀とは親指と人差指で刀身を挟んで行う納刀。ガイド納刀とは指で挟まないまでも、人差指を伸ばしてガイドを作り、そこに刀身を乗せて行う納刀です。
これらの納刀は時代劇で役者さんが多用しています。役者さんは役者さんなので、これらの納刀しかできなくても仕方在りませんが、日頃から居合等、刀に携わっている武術家や武道家がこれをするのはいかがなものかと私は考えています。※流儀の教えとして挟み納刀をするなどの例外を除く
私が居合術を指導している修心館では、上にあげた二種の納刀を行うと私から叱責を受けます。
たかが納刀、別にどうだっていいじゃない。
そう思われる方もおられるかもしれませんが、指で挟んだり、ガイドを作らなくても、身体捌きがしっかりとできていれば納刀はスムーズにできるのです。むしろ、指を使わず納刀することこそが、身体捌きを学ぶためには絶対不可欠と言った方が良いでしょう。更には指を使わないようにすると、刀の発錆を防ぐことにもつながり、二重で良いこと尽くしなのです。
また、挟み納刀やガイド納刀をする人は、身体捌きができておらず、右手主体での抜刀納刀になっている証拠でもあります。
鯉口を見れば実力が判るとは常々私が言っていることですが、納刀時の左手の動きを見ても、実力の有無が判るのです。
昨日の居合術体験会
昨日の受講者は四名。
メキシコから来られた素敵な御家族御一行で、お父さん、二人の息子さんと娘さんが体験されました。
稽古場に入場するにあたり、靴を揃えて一礼するところから体験会は始まります。
観光ついでの体験会ではなく、稽古場に一歩足を踏み込んだ時から、そこは真剣な場であることを感じ取って頂きたいわけです。
この日は長男と二人で指導したのですが、長男だけ、もしくは柳原だけが単独で指導する場合の下地作り、つまりは指導内容のマニュアル化を模索。
とにかく伝えたいことを脳内で箇条書きにし、それにそって指導を進行。
・刀の鞘や木刀の切先などを地に直接つけるような無作法はさせない。
・刀礼の意味とその正しい所作を知ってもらう。
・速く抜くのではなく、ゆっくりと正確に形稽古を行ってもらう。
・木刀を用いた稽古での安全確保。
・各々の形で学ぶべき所作とその意味の解説
海外の方は正座が苦手かもしれませんが、初伝形一本目『前敵』を反復して抜いて頂き、後半は簡単な剣術を指導。
この御家族のお父さん、えらくセンスがおありで、初めてとは思えないほどお上手でした。
体験会終了時、今回の居合術体験を機に、日本の古武術に興味を持っていただけて、メキシコでも継続して学びたいと思われたなら、しっかりとした道場を選ばれることをお薦めしました。
様々な方々に触れ合える居合術体験会。教える側としても大変楽しいのですが、京都まで向かう往復の移動時間などがネック。ドラえもんのどこでもドアが欲しいと強く思います。



















































