将平作五条兼永写(未銘切) ~古刀出来上がりました!!~

将平作五条兼永写(未銘切)
– Masahira saku Gojo Kanega utsushi –
 
古山城物の刀工と言えば、三条宗近、吉家、五条兼永、國永(鶴丸の作者)などが挙げられますが、いずれも在銘物は極めて少なく、古い時代より宝剣として珍重されてきました。
五条兼永は、三条宗近の門人である在國の子、或いは孫と伝えられており、京の五条坊門にて作刀していたためにその地名を冠して五条兼永と呼ばれています。活躍したのは平安後期の長元(1028年)頃と伝えられ、前述の通り、兼永の正真確実な在銘物は極めて少なく、重要文化財指定の太刀一振と重要美術品指定の太刀一振に重要刀剣指定の三振を加えた計五振が確認されています。その中でも銘が二字とも残っているのは重要文化財指定のものと重要美術品指定品の二振のみで、他の重要刀剣指定の三振はいずれも「兼」の一字のみが茎尻に残っているだけ。
五条派は、山城国で三条派に続いて登場する刀工群で、銘鑑や古書によれば兼永、国永、兼次、兼安などの刀工がいると伝わるものの、現在確認されている正真確実な作品は兼永とその弟、或いは子と伝わる國永(鶴丸の作者)のみ。
 
人気ゲーム、刀剣乱舞に発する近年の刀剣ブームの中、数多の現代刀匠達が古名刀の写しを鍛えていますが、それらは姿を真似ただけのもので、刀剣趣味玄人の鑑識眼からみれば、古名刀とは程遠く、姿も完成度も低い、到底写しとは言い難いものばかりと言えます。
 
古刀の写しを造るにあたっては、大きく二つの手法があり、押形から姿を写し、鋼をキャンバスに土取りで刃文をデッサンする方法と、当時の鍛錬法を探り、地鉄を再現することによって、自然な土置きながら、炎と水、つまり焼き入れによって本歌に迫る出来を目指すものとに分かれます。
今現在我々が経眼する多くの写し物は、この前者の手法で造られており、そのため、古刀ではなく、現代刀にしか見えない地刃の出来なのです。
 
古刀再現の第一人者である藤安将平刀匠は、上述にある後者の技法を用い、古刀写しに挑んでいます。
氏の写し製作は、現物を仔細に観察し、地鉄の練り方や疵の出方などを調査することから始まり、材料となる鋼の製作から入ります。
この五条兼永写しは、平成29年に鍛えた品。完全なる古刀と断言して良い出来口で、映り立つ地鉄、深みを帯びた柔らかな刃文等は、本歌古名刀に迫り、刀剣趣味玄人の鑑定眼を欺くほどの出来栄えです。
当店にて白鞘・はばき・研磨等、全ての諸工作に於いて最高の仕事を施しております。研ぎ上がったばかりの清々しい兼永写しを、是非この機会に御入手頂き、その出来栄えを存分に御堪能下さい。
 
裸身重量707グラム。
 
 
各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。

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