平盛重 ~実用刀としての評価が高い一派~

平盛重
– Taira Morishige –
 
 
豊州高田派は、豊後国高田地区(現大分市鶴崎近辺)で栄えた刀工一派で、古刀期の作に平姓を銘切るものが多いことから、それらを平高田と称し、新刀期以降は藤原姓を銘切るようになったことから、藤原高田と汎称します。古来より実用刀としての評価が高い一派で、武用刀として数多の武将に愛用されました。
 
この刀は杢目肌よく練れて肌立って映り立ち、刃文は表裏共に中程迄は古調な直刃調小乱れ。中程から上は小湾れや互ノ目を焼き、砂流が見られる趣ある出来口で、室町中期に流行した片手打と呼ばれる茎が短めの体配。刀剣の姿変遷を学ぶ上でも恰好の資料となる一刀です。
 
附属の拵は素銅地の伊勢海老図で統一されており、縁頭は光弘在銘の優品。経年劣化に伴い、鞘の塗りには皹割れが見られます。塗り直しご希望の方はお気軽にご相談下さい。
 
裸身重量749グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1076グラム。
 
 
各種クレジットカード、セディナショッピングローンによる分割購入も承っております。お気軽にお申し付け下さい。

平安城沖芝源信重作之 昭和二二十八年二月日 

平安城沖芝源信重作之 昭和二二十八年二月日
– Heianjo Okishiba Minamoto Nobushige –
 
 
沖芝信重刀匠は、沖芝正次の子として代々の刀鍛冶の家に生まれました。元は大阪の堺に住していましたが、その後、八尾に移りました。初め、父の沖芝正次に師事し13歳より修行を始め、後に喜多貞弘刀匠に師事。
高度な技術を必要とする隕鉄(隕石)を材料に鍛錬することでも著名であり、刃味も優れていると定評があります。沖芝信重刀匠は大正12年生まれ。父である沖芝正次と祖父である要吉正次に鍛刀を学び、大阪堺から大阪八尾市太田新田町に移り作刀しました。
後に人間国宝の故月山貞一の兄弟々子で有る喜多貞弘に師事。戦時中には父の沖芝正次と共に東久邇宮殿下、今村均陸軍大将等の御佩刀を鍛錬する数々の重責を担い、隕石と共に宇宙から地球に落下した隕鉄を材料に刀を鍛えたことでも全国的に著名な刀工で、刃味も優れていると定評があります。
 
この刀は江戸後期に誂えられた半太刀拵に合わせて鍛えられた品。身幅広く、身幅の割に重ねは薄目で反り高く、南北朝中期の豪壮な太刀を見るような体配を誇り、刃文も古雅な雰囲気を漂わせる小乱れを焼き上げた作品です。
※鞘の塗りが経年劣化によって皹割れている個所があります。塗り直しご希望の方はお気軽にご相談下さい。
 
裸身重量780グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1176グラム。
 
 
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無銘

無銘
– Mumei –
 
 
現状、白研ぎ状態ですが、明るく冴えた乱れ刃が焼かれた一刀。居合、武用刀としてお使い頂き、先で仕上げ研磨を施してお楽しみください。
 
裸身重量779グラム。  拵に納めて鞘を払った重量1020グラム。
 
 
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三男の二代目修行

もう実子から二代目を… との夢は諦めようと思っていたのですが、中学を卒業し、高校生になったら、居合も刀剣の仕事もするという気持ちに変化はないとのことで、昨夜の稽古には三男がやってきました。

 

この日の稽古も袈裟について。

 

軽く奥居合立業をさっと流した後、ひたすら二人一組で袈裟の確認稽古です。

互いに向き合い、一方が角度を指定し、もう一方がその角度の通りに袈裟に木刀を振ると言うもの。

 

三男、本格的な袈裟の稽古を通じて、いかに袈裟が難しいものかを実感したようです。

袈裟構えの身体捌きはあらゆる方面で役立ちます。

後半は脇指での組居合形『逆手斬』の稽古を行いました。

この業は正しく袈裟の構えができるようにならないと活かすことができないものですから、袈裟構えの稽古と平行して行うのはとても良い形です。

ちょっとした護身術にもなるので、三男も門弟達も一生懸命稽古していました。

 

いつまでこのやる気が続くのかわかりませんが、諦めずにもう少しだけ、実子に二代目を継がすという夢を見たいと思います。

模擬刀は10年を目安にした方が良いのかもしれません

今夜の稽古時に門弟である柳原の模擬刀が茎から折れました。

折れた模擬刀

刃がついていない模擬刀と言えど、近頃の模擬刀はかなり薄刃仕上げが多く、切先は厚刃のものでも尖っています。

運悪く周囲の人に刺さってしまうと死亡を含む大事故に繋がりますから、狭い空間での稽古は細心の注意が必要ですね。

 

実は稽古中に模擬刀が折れる事案は今回で三回目。

一回目は中古模擬刀を買ってきた門弟の物を、稽古に使える強度なのか確かめるべく私が抜付した際にはばき下から折れました。

二回目は購入後一ヶ月程の新品の模擬刀でしたが、尺骨を使って抜きつけた刀の勢いを止める狭い場所での抜付稽古の際に、やはりこちらもはばき下から折れました。

そして今回の三回目ですが、柳原が稽古開始前に素振りをしていたら折れたとのこと。私は仕事の都合でその場には居合わせていなかったのですが、やはり今回もはばき下で折れていました。

 

柳原の模擬刀は、購入してから約8~9年になるでしょうか。

 

私が思うに、居合稽古用の模擬刀は、10年を目安に刀身を交換するか、買い換えたほうが安全のためには良いように感じます。

長らく使い続けている模擬刀をお持ちの方、眼に見えぬところで金属疲労を起こしているかもしれませんから、事故を招かぬようご注意くださいね。

 

美濃坂製の模擬刀なら、私が営む「刀心」が1~2を争う最安値です。もし刀身交換しゃ買い替えをお考えの場合は是非ご相談下さい。