2月 2020のアーカイブ
平安城沖芝源信重作之 昭和二二十八年二月日
無銘
三男の二代目修行
もう実子から二代目を… との夢は諦めようと思っていたのですが、中学を卒業し、高校生になったら、居合も刀剣の仕事もするという気持ちに変化はないとのことで、昨夜の稽古には三男がやってきました。
この日の稽古も袈裟について。
軽く奥居合立業をさっと流した後、ひたすら二人一組で袈裟の確認稽古です。
互いに向き合い、一方が角度を指定し、もう一方がその角度の通りに袈裟に木刀を振ると言うもの。
三男、本格的な袈裟の稽古を通じて、いかに袈裟が難しいものかを実感したようです。
袈裟構えの身体捌きはあらゆる方面で役立ちます。
後半は脇指での組居合形『逆手斬』の稽古を行いました。
この業は正しく袈裟の構えができるようにならないと活かすことができないものですから、袈裟構えの稽古と平行して行うのはとても良い形です。
ちょっとした護身術にもなるので、三男も門弟達も一生懸命稽古していました。
いつまでこのやる気が続くのかわかりませんが、諦めずにもう少しだけ、実子に二代目を継がすという夢を見たいと思います。
模擬刀は10年を目安にした方が良いのかもしれません
今夜の稽古時に門弟である柳原の模擬刀が茎から折れました。
刃がついていない模擬刀と言えど、近頃の模擬刀はかなり薄刃仕上げが多く、切先は厚刃のものでも尖っています。
運悪く周囲の人に刺さってしまうと死亡を含む大事故に繋がりますから、狭い空間での稽古は細心の注意が必要ですね。
実は稽古中に模擬刀が折れる事案は今回で三回目。
一回目は中古模擬刀を買ってきた門弟の物を、稽古に使える強度なのか確かめるべく私が抜付した際にはばき下から折れました。
二回目は購入後一ヶ月程の新品の模擬刀でしたが、尺骨を使って抜きつけた刀の勢いを止める狭い場所での抜付稽古の際に、やはりこちらもはばき下から折れました。
そして今回の三回目ですが、柳原が稽古開始前に素振りをしていたら折れたとのこと。私は仕事の都合でその場には居合わせていなかったのですが、やはり今回もはばき下で折れていました。
柳原の模擬刀は、購入してから約8~9年になるでしょうか。
私が思うに、居合稽古用の模擬刀は、10年を目安に刀身を交換するか、買い換えたほうが安全のためには良いように感じます。
長らく使い続けている模擬刀をお持ちの方、眼に見えぬところで金属疲労を起こしているかもしれませんから、事故を招かぬようご注意くださいね。
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